律令官制問題 2「律令国家への道」まとめ3/3 - 大宝律令と官僚制・民衆の負担
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2「律令国家への道」まとめ3/3 - 大宝律令と官僚制・民衆の負担

日本史 > 第I部 原始・古代 > 第2章 律令国家の形成


民衆の負担

民衆の負担

1 戸籍と郷・里

  1. 戸籍:●●●支給(班給)のため●●●年ごとに作成
  2. 郷と里:当初、1戸平均25人人程度の「郷戸」を50戸として「里」を構成。逆に里を「郷」とし、郷のもとに里をおく郷里制の時期も有り
  3. 房戸:一時期、郷戸のもとに10人程度の「房戸」を設置
  4. 身分:
    • 良民 貴族から一般公民、品部・雑戸(官庁に属す技能者)など
    • 賤民 五色の賤ごしきのせん
      • 官有の●●●●●●●●●
      • 私有の●●●●●●

*公奴婢・私奴婢は家族生活が許されず、売買の対象となる

2 土地制度

  1. ●●●法:6歳以上の男女に口分田を支給、死後、国家に返却。口分田は売買禁止(家屋やその周囲の土地は私有可)あまった田は乗田じょうでんとよび、農民に賃祖ちんそして小作させる
  2. 支給面積 *1段 = 360歩 = 約11.9a
    • ①良民男性:●●●段、歩換算では●●●
    • ②良民女性:良民男性の3分の2 = ●●●歩 = 1段120歩
    • ③賤民(奴婢):官有の賤民には良民と同じ口分田が支給。私有の賤民には良民のそれぞれ3分の1を支給。男性は●●●歩、女性は●●●

    史料チェック:律令制度 田令
    およそ口分田を給はむことは、男に二段女は三分の一を減ぜよ五年以下には給はざれ。凡そ田は六年に一たび班へ。(『令義解りょうのぎげ』)

  3. ●●●制:口分田など土地班給のため田地を整然と区画(注:都を区画する条坊制と区別)
  4. 田地は、税を課す輸租田と税が免除される不輸租田の区分あり
    • ①輸租田:口分田、位田、賜田、功田など
    • ②不輸租田:寺田・神田・職田(一部を除く)など

3 税制

  1. ●●●を課税台帳として毎年作成
  2. 公民の主な税負担(租以外は男性に課税)
    [A](丁=男性をさす)
    [21〜60歳の男性]
    次丁(老丁)
    [61〜65歳]
    中男(少丁)
    [17〜20歳]
    田地男女や年令に関係なく、一段につき[B]徴収、収穫高の約3%
    *国衙に納め地方財源に当てる
    男性のみ調絹・糸・綿・布など。他の特産物の場合も。
    (京、畿内は2分の1。正丁は調副物と称する副税あり)
    正丁の1/2正丁の1/4
    本来は都で[C]日間の歳役、代わりに布[D]納付
    (京・畿内は免除)
    正丁の1/2なし
    [E][F]のもとで年間60日以下の労役
    (のちに半減、官吏・兵士免除)
    正丁の1/2正丁の1/4
    兵役正丁3〜4人に1人の割合で徴兵→各地の軍団に所属、一部は上京し1年間[G]に、又は[H]として3年間九州警備に着任。[H]の多くが東国出身者 
    *武器・食料は自弁が原則で公民の負担大
    なしなし

    答え A: ●●● B: ●●● C: ●●● D: ●●● E: ●●● F: ●●● G: ●●● H: ●●● 

    史料チェック:律令制度 戸令

    「凡そ戸は、五十戸を以て里と為よ。里毎に長を一人置け。
    凡そ●●●を造らむことは、年毎 具に家口・年紀を注せ。
    凡そ●●●は、六年に一たび造れ。里別に巻と為せ。凡そ戸籍は、恒に五比(五回分:6年x5=30年)留めよ。 近江大津の宮庚午の年の籍は除くことせず。」(『令義解』)

    問:庚午の年の籍(庚午年籍こうごねんじゃく)が永久保存とされた理由は何か。

    答え: ●●●

    史料チェック:律令制度 税制や賦役
    「凡そ調の絹・あしぎぬ・糸・綿・布は、並に郷土の所出に随へ。 其の運脚は均しく庸調の家に出さしめよ。 凡そ正丁の歳役は十日●●●るべくんば布二丈六尺 凡そ兵士の京に向ふをば衛士と名づく。 辺守るをば、防人と名づく。」(『令義解』)

    租・庸・調はどこの財源になるか

    租・庸・調のうち、●●●は地方の国衙に納め地方財源に充当した。逆に●●●は中央政府の財源として、負担者が都に運ぶ●●●の義務が課せられ、公民の重い負担となった。なお、西海道諸国などの●●●大宰府に納められ、一部が都に運ばれた。

  3. その他の負担
    • ●●●:春には種籾を貸し付け、秋に利息をつけて返納させる。利息は5割(のち3割)、のち強制的に貸付けられ農民困窮の一因に。豪族も実施(豪族の場合は私出挙しすいこ)と呼称。
    • ●●●:凶作に備え、一定額の粟などを納入(等外の貧戸を除く全戸)
    • 仕丁しちょう:50戸ごとに正丁2人が中央官庁の労役に従事(3年間)
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