アルディピテクス・ラミドゥス


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アルディピテクス・ラミドゥス Ardipithecus ramidus 440万〜390万年前
約440万年前の猿人。エチオピアに比較的完全な標本などが残存。脳の大きさはチンパンジーなどと同じ300ccほど。二足歩行をおこなっていたが、平原・森林どちらの生活にも特化していない。

アルディピテクス・ラミドゥス

遺跡/アフリカ, 脳容積/300〜350㎤
アルディピテクス・ラミドゥスは、エチオピアに比較的完全な標本などが残存。二足歩行で、歯はチンパンジーよりもヒトに似ている。

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1992年,アフリカ・エチオピア北東部アファール地溝帯で発見(命名は2年後)され,以来17年に渡って国際的な調査・研究が行われてきました。
アルディピテクスは森林に暮らし,時には木に登り,時には地上に降りて二足歩行を行っていたと考えられています。どちらにもそれほど特化しておらず,森林生活からより開けた平原での生活へと移行していく過渡期にあたるように見えます。
 脳の大きさはチンパンジーやボノボなどと同じ300ccほど。

顔は鼻面が前に突き出しており『類人猿的』ですが,例えば現生のチンパンジーに比べると顎などが奥に引っ込んでいること,オスでも犬歯が小さいことなどは私たちに近いと言えます。頭蓋骨と脊髄の繋がりを見ると首が顔の後ろではなく下にあったことがわかり,二本の脚で立ち上がった時,正面を向くのに適していたと考えることができます。
 食性は植物や小動物の肉などを食べる雑食で,チンパンジーが熟した果物を好んで食べるようなはっきりしたこだわりはあまりなかったと考えられます。より新しい時代の猿人では森を出て平原の硬い食べ物を摂ることに適応した歯が見つかっていますが,ラミダスではそれもありません。
 男性と女性の骨格を比較してみると,男女の身体の大きさにはあまり違いがないことも判りました。一部の類人猿のように,身体の大きなオスがメスを独占していた訳ではなさそうです。

東京国立博物館

同義語
ラミダス猿人
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