キャラヴェル船
ラテン式キャラヴェル船 (ニッポニカ・プラスより)

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キャラヴェル船 (14〜17世紀)
ポルトガルのエンリケ航海王子のもとで働いた船長たちはキャラヴェル船を用いている。これには3本のマストに大小3枚の三角帆をはったキャラヴィル・ラティナ、四角い帆をはったキャラヴェル・レドンタがあったが、従来の船より細長くなっていて、大洋を航海するうえで性能がよくなっている(50トン〜200トン)。 バルトロメウ・ディアスの喜望峰到達と、コロンブスの第1回航海で用いたピンタ号・ニーナ号はキャラヴェル船であった。しかし、東インドの航路のような長い航海ではキャラヴェル船では積載量が小さすぎ、1450年ころには、それよりも大型の400トン級のナウ船が登場する。

キャラヴェル船

近代ヨーロッパの成立

ヨーロッパ世界の拡大

航海と船

大航海時代の数々の新航路発見の探検を可能にしたのは、航海術と造船技術の進歩であった。

ガレー船キャラベル船キャラック船キャラック船
キャラベル船キャラック船 サンタ・マリア号
人力でオールを漕いで進む軍艦。およそ3本のマストを持つ小型の帆船ポルトガルではナウ船と呼ぶ。遠洋航海に適するような形態を備えたキャラック船
古代から地中海・バルト海航海王子エンリケからコロンブスのピンタ号・ニーナ号などフェルディナンド・マゼランのビクトリア号コロンブスのサンタ・マリア号

船に関していえば1400年ころまではオールと漕ぎ手を必要とする古代以来のガレー船のほか、1本マストには四角帆をはった150トン前後のハンザコックが北海・バルト海で、2本マストの2枚の三角帆(ラティーンセール)をはった商船が地中海で用いられた。15世紀初頭に3本マストの船が出現する。エンリケ航海王子のもとで働いた船長たちはキャラヴェル船を用いている。これには3本のマストに大小3枚の三角帆をはったキャラヴィル・ラティナ、四角い帆をはったキャラヴェル・レドンタがあったが、従来の船より細長くなっていて、大洋を航海するうえで性能がよくなっている。トン数は50トンから200トンくらいのものであった。クリストファー・コロンブスやバルトロメウ・ディアスもキャラヴェル船を用いた。コロンブスが第1回航海で用いたピンタ号・ニーナ号はキャラヴェル船であった。しかし、東インドの航路のような長い航海ではキャラヴェル船では積載量が小さすぎた。1450年ころには、それよりも大型の400トン級のナウ船が登場する。コロンブスのサンタ・マリア号はナウ船であった。ヴァスコ・ダ・ガマの航海にもナウ船が用いられている。スペインとアメリカ大陸を結んだ艦隊やエリザベスの艦隊はナウ船の変種であるやや大型のガレオン船を主力としていたようである。ついで現れるのが、より巨大なキャラック船である。のちには7層ないし8層の甲版の100トン以上のものがつくられる。これは四角帆と三角帆を組み合わせ、遠洋航海に適するような形態を備えたものである。

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