マヌ法典
大洪水のさなか、マヌと7人の賢者の乗る船がマツヤ(ヴィシュヌの化身)によって守られている場面(1965年)©Public Domain

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マヌ法典

紀元前2世紀〜紀元後2世紀までに成立した、ヴァルナ制度のもとで生活する人々の義務を定めた法典。サンスクリット語の韻文で書かれ12章から成る。マヌは人類の始祖とされる聖人の名であり、この法典に権威を与えるため彼の名が冠せられた。インド・東南アジア社会の形成に大きな影響を与えた。

マヌ法典

アジア・アメリカの古代文明

古代インドの代表的法典。サンスクリット語の韻文で書かれ12章から成る。人間の始祖マヌの啓示によって作られたというが、真作者は不明。前2世紀から2世紀頃の作と推測される。カーストの構成、義務を主とし、民法、刑法から宇宙論、世界観にも言及し、古代インドの社会制度、生活基準を説くとともに、神話、伝説、哲学、宗教などに関する記載をも含んでいる。

参考 ブリタニカ国際大百科事典 小項目版 プラス世界各国要覧 2018

インドの古代文明

仏教の新展開

マウリヤ朝崩壊後の4〜5世紀の間に、バラモン教と土着の宗教とが融合したヒンドゥー教の形成が徐々に進行した。ヴァルナ制度のもとで生活する人々の義務を定めた『マヌ法典』が編まれたのもこの時代である。マヌは人類の始祖とされる聖人の名であり、この法典に権威を与えるため彼の名が冠せられた。

東南アジアの古代文化

東南アジアで発見される碑文は、はじめサンスクリット語やパーリ語で書かれていたが、やがてクメール語・マレー語・モン語・ミャンマー語といっった民族の言語で書かれるようになる。
また『マヌ法典』に代表されるヒンドゥー法典が為政者に尊ばれ、ジャータカなどの仏教文学、『マハーバーラタ』『ラーマーヤナ』をはじめとするヒンドゥー教文学が愛好された。

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マヌ

マヌ (Manu) は、インド神話の登場人物である。彼は全生命を滅ぼす大洪水をヴィシュヌ神の助けで生き延びたとも、洪水後に人類の始祖となったとも伝えられている。

『リグ・ヴェーダ』によれば、マヌは「最初の祭祀者」と言われるヴィヴァスヴァットの子である。ヒンドゥー教の聖典であるプラーナ文献では、太陽神ヴィヴァスヴァットとサンジュニャーの子であるため、マヌは「ヴァイヴァスヴァタ・マヌ」(ヴィヴァスヴァタ・マヌとも)と呼ばれる。『ヴィシュヌ・プラーナ』 (3・2) では父は太陽神スーリヤ、母は創造神ヴィシュヴァカルマンの娘サンジュニャーだとされ、きょうだいに双子のヤマとヤミー (Yami) 、そしてアシュヴィン双神とレーヴァンタがいる。ヴァイヴァスヴァタ・マヌ(ヴィヴァスヴァタ・マヌ)は、アーディティヤ神群の一員とも、アヨーディヤの初代の王とも言われている。

参考 Wikipedia

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