古代エジプト
彩色人物像浮彫 エジプト/前1500〜前1400/褐色の肌、細かい巻毛の髪、短い顎ひげ、幅広の衿飾りなど、古代エジプトにおいて、一定の地位のある男性の典型的な描き方である。(古代オリエント博物館蔵)

古代エジプト


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第3王朝〜第10王朝

第3王朝〜第10王朝(エジプト古王国〜第1中間期)

  • 紀元前2592年 – 不明
  • 中央集権化を進め、王を神とする概念を確立
  • ピラミッド造営

紀元前27世紀の半ばころに始まる第3王朝から第6王朝までの約500年間は古王国時代と呼ばれ、下エジプトのメンフィスを都として栄えた。ファラオが神の化身として君臨し、全国土と人民を所有し支配するという神権政治の体制やその他の伝統は、ほとんどこの時代に生まれた。ナイル西岸の砂漠のなかに今も残る大ピラミッドは、この時代のクフ王らがおそらく自分の墓所として造営させたといわれ、当時の王権の強大さを示している。

第6王朝ののち、ファラオの権力は衰え、各地のノモスが独立してエジプトは統一を失った。この時期を第1中間期と呼ぶ。

エジプトの王墓

プラミッドは第3〜5王朝時代のファラオの遺体(ミイラ)を納めた巨大墳墓ではないかと考えられる。前代のマスタバ(坑道・墓室付きの家形巨石墳墓)が第3王朝期に階段ピラミッドに発展し、第4王朝が建造の最盛期であったが、その後小形化して消滅した。同王朝のクフ王がギザにきずいたものが最大。中王国時代以降のファラオたちは、盗掘を恐れて、テーベ近くの「王家の谷」に磨崖の石室墳墓をつくるようになった。しかしそのほとんどは盗掘をうけ、カーターによって発掘されたツタンカーメン王の墓のように未盗掘のものは珍しい。
*古代エジプトのファラオの在位年には、学説がいくつかある。

古王国時代

時代名王朝年代王名(英字表記)
古王国時代
ca.2592-2118BCE
第3王朝
ca.2592-2544BCE
前2592ー2566年頃ジェセル(Djoser)
第4王朝
ca.2543-2436BCE
前2543-2510年頃スネフェル(Sneferu)
前2509-2483年頃クフ(Khufu
前2472-2448年頃カフラー(Khafra)
前2447-2442年頃メンカウラー(Menkaura)
第5王朝
ca.2435-2306BCE
前2435-2429年頃ウセルカフ(Userkaf)
前2321-2306年頃ウナス(Unas)
第6王朝
ca.2305-2118BCE
前2305-2279年頃テティ(Teti)
前2216-2153年頃ペピ2世(Pepi II)
第7王朝?
第8王朝
ca.2150-2118BCE
前2126-2118年頃ネフェルカウラー(Neferkaure')
第1中間期
ca.2118-1980BCE
第9王朝ヘラクレオポリス
第10王朝ヘラクレオポリス朝
(第11王朝 テーベ)
首都:メンフィス
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