文化の特色
中央集権的な国家体制が整って国の富が中央に集められ、皇族や貴族はこの富を背景に華やかな生活を享受した。奈良時代、平城京を中心として高度な貴族文化が花開いた。この時代の文化を、聖武天皇の時代の元号をとって天平文化と呼ぶ。
文化の特色
中央集権的な国家体制が整って国の富が中央に集められ、皇族や貴族はこの富を背景に華やかな生活を享受した。
こうした奈良時代には、平城京を中心として高度な貴族文化が花開いた。この時代の文化を、聖武天皇の時代の元号をとって天平文化と呼ぶ。
当時の貴族は、遣唐使などによってもたらされる唐王朝の進んだ文化を重んじたから、天平文化は、盛唐の文化に強く影響を受けた、国際色豊かな性格をもつことになった。また、国家仏教の影響も強く、寺院を中心とした仏教文化が盛んであったことも大きな特色である。古代の文化遺産である建造物や美術工芸品が、正倉院も含めて多く都の大寺院に伝えられていることは注目される。ただし、こうした文化を特に享受できたのは、天皇・貴族たち為政者や一部の僧侶など限られた階層の人々であった。