日露戦争後の国際関係 東アジアの片隅にある有色人種の小国日本が、予想に反して白人の大国ロシアとの戦いに勝利を収めたことは、白人不敗の神話を打ち破って世界に衝撃を与え、中国・インド・オスマン帝国(トルコ)・フィンランドなどの民族運動の高まりに大きな影響を及ぼした。
日露戦争後の国際関係
日露戦争は、世界列強の複雑な利害関係を背景として行われただけに、国際政局に大きな影響を及ぼし、とくに東アジアにおける国際関係は大きく変動した。
東アジアの片隅にある有色人種の小国日本が、予想に反して白人の大国ロシアとの戦いに勝利を収めたことは、白人不敗の神話を打ち破って世界に衝撃を与え、中国・インド・オスマン帝国(トルコ)・フィンランドなどの民族運動の高まりに大きな影響を及ぼした。とくに孫文(1866〜1925)らが清朝の打倒と漢民族による民国の建設をめざして、日露戦争が終わりに近づいていた1905(明冶38)年8月、東京で中国同盟会を結成したことは、中国の民族革命運動にとって画期的な出来事であった。
