アメリカ合衆国憲法の制定
合衆国憲法署名(Howard Chandler Christy画/アメリカ合衆国議会議事堂蔵)©Public Domain

アメリカ合衆国憲法の制定

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アメリカ合衆国憲法の制定

権限を連邦(中央)政府と各州政府に配分し、中央政府は三権分立の原則のうえにたつ合衆国憲法にもとづいた新しい政府は、1789年ジョージ=ワシントンを大統領として発足した。首都建設の地としてコロンビア特別区を設置し、1800年、第2代大統領ジョン・アダムズは首都をフィラデルフィアからここに移し、ワシントンD.Cとした。

アメリカ合衆国憲法の制定

1787年、合衆国憲法草案が発表された。この憲法草案は各邦で召集された憲法批准会議で審議され、1788年6月ニューハンプシャーの第9番目の批准で発効した。

合衆国憲法は、連邦制をとり、権限を連邦(中央)政府と各州政府に配分している。連邦政府は、宣戦などを含めた外交権、外国との貿易および州際通商の統制、課税権、常備軍の保有などの権限を認められ、連合規約より強力な中央政府がつくられた。中央政府は三権分立の原則のうえにたっていた。行政府は選挙で選ばれる大統領を中心に組織され、立法府は人口に比例して各州から選出される議員からなる下院と、各州2名の議員からなる上院で構成され、司法府は連邦最高裁判所とその下位の連邦裁判所からなり、違憲審査権を有している。三権はそれぞれの権限で他を牽制できるようになっていた。

批准にあたっては、連邦政府の強力な権限を支持するアレクサンダー・ハミルトン(1755〜1804)ら「連邦派」と、中央政府の強い権力に反対するトマス=ジェファソンら「反連邦派」の対立がみられた。また憲法に基本的人権を保証する条項がないことから、1791年、修正条項10ヶ条がつけ加えられた。

アレクサンダー・ハミルトン:独立戦争ではジョージ=ワシントンの副官であった。ワシントン大統領のもとで財務長官となり、連邦政府の基礎を固めた。政敵アーロン=バーとの決闘で死んだ。

憲法にもとづいた新しい政府は、1789年ジョージ=ワシントン大統領(任1789〜1797)として発足した。ワシントンは新しい首都建設の地としてコロンビア特別区を設置し、1800年、第2代大統領ジョン・アダムズ(1735〜1826 任1797〜1801)は首都をフィラデルフィアからここに移し、ワシントン特別区(Washington.D.C)とした。

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