アメリカ合衆国の繁栄 (画像出展:山川 詳説世界史図録

アメリカ合衆国の繁栄

合衆国は第一次世界大戦中連合国に対する借款(戦債)の供与、軍事物質や食料の提供などによって大きな利益を上げ、戦前の債務国から一挙に債権国へと転じ、国際金融市場を左右する存在になった。労働者の権利も拡大され、女性参政権も承認された。

アメリカ合衆国の繁栄

合衆国は大戦中連合国に対する借款(戦債)の供与、軍事物質や食料の提供などによって大きな利益を上げ 、戦前の債務国から戦後は一挙に債権国へと転じ、国際金融市場を左右する存在になった。大戦中、協力した労働者の権利も拡大され、女性の貢献も女性参政権の承認という形で報いられた

大戦中、法人企業の利潤は30%という高水準であった。

女性参政権は1918年2月に下院で採択され、20年に成立した。

しかし、戦後2年間は戦後不況、インフレなどによる労働運動のスト攻勢、シカゴなどでの北部都市における人種暴動、共産主義の脅威(「赤の恐怖」)に対する過剰な反応など社会不安が広がった。1921年以降になると政府の企業減税による投資の拡大、21〜22年史上最高水準という農業・工業製品の高率保護関税(フォードニー=マッカンバー法)の導入、自動車産業などの新しい産業部門の躍進、それにともなう道路網の整備などの建設ブームなどに支えられて、長期の景気拡大が続き、国民総生産は20年代に1.6倍に増え、20年代末までに電力生産量は世紀初めと比較して20倍近くにも上昇した。1930年にヨーロッパ全体が所有する自動車総数は500万台弱であったが、それは合衆国の5分の1にすぎなかった。この数値はこの間の合衆国経済の驚異的発展を裏付けている。

戦後西ヨーロッパ国際経済復興の障害になっていた賠償支払い問題をめぐる混乱は、1924年のドーズ案 1920年代の国際関係)によって沈静化するが、それも合衆国がドイツ経済再建に2億ドルの借款を提供した結果であった。ドイツに流入したアメリカ資本は31年までに25億ドルを上回っており、要するにドイツはアメリカからの流入資本で他国への賠償を支払っていたことになる。しかし、一方でアメリカはイギリス・フランスなどの旧連合国の戦債支払い免除要請には応じず、しかも高関税政策によって通商を制約したので、結局世界の資本がアメリカ一極に集中して、そこに蓄積される構造をつくりだした。

1920年代のアメリカ合衆国

ウィルソン 民主党 (任1913〜21)
191910禁酒法制定
19203上院、ヴェルサイユ条約批准拒否
5サッコ・ヴァンゼッティ事件
8女性参政権付与
11ラジオ商業放送開始
KKK(1915年復活)の活動が盛んになる
アメリカ的生産様式確立
ハーディング 共和党(任1921〜23)
192111ワシントン会議(〜1922.2)
・四カ国条約(21.11)
・九カ国条約(22.2)
・海軍軍備制限条約(22.2)
農業不況が始まる
クーリッジ 共和党(任1923〜29)
192312大統領演説、初のラジオ放送
19242「ラプソディー=イン=ブルー」初演
3農産物価格安定法否決
8ドーズ案
5排日移民法
1925
1
ワイオミング州で初の女性知事
5スコープス事件(進化論教育排斥)
1926フォード工場、週5日8時間労働制導入
19275リンドバーグ、大西洋横断単独無着陸飛行
8サッコとヴァンゼッティの処刑
10最初のトーキー映画
19288不戦条約(ブリアン・ケロッグ条約)
11「蒸気船ウィリー」でミッキーマウス登場
フーヴァー 共和党(任1929〜33)
192910ニューヨーク株式市場で株価大暴落(「暗黒の木曜日」)→ 世界恐慌

参考 山川 詳説世界史図録

ヴェルサイユ体制下の欧米諸国
ヴェルサイユ体制下の欧米諸国流れ図 ©世界の歴史まっぷ
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