唐(王朝) 律令体制
唐の中央官制 三省六部 ©世界の歴史まっぷ
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律令体制 隋唐国家体制を一般に律令体制と呼ぶ。これは、国家体制の根本をなす基本法典として 律・令・格・式を定め、国家の行政組織や業務などをすべて法典にもとづいて体系的に運営するという、きわめて中央集権的なシステムであり、日本や朝鮮などの東アジア諸国にも大きな影響を与え、その統一国家の形成に多大の役割を果たした。

律令体制

東アジア世界の形成と発展
東アジア世界の形成と発展 ©世界の歴史まっぷ
隋(王朝)唐(王朝)の国家体制を一般に律令体制と呼ぶ。これは、国家体制の根本をなす基本法典として りつれいかくしきを定め、国家の行政組織や業務などをすべて法典にもとづいて体系的に運営するという、きわめて中央集権的なシステムであり、日本や朝鮮などの東アジア諸国にも大きな影響を与え、その統一国家の形成に多大の役割を果たした。律・令・格・式のうち、律は刑法、令は行政に関する規定、格は追加規定、式は施行細則に当たる。

三省六部

律令官制の中核をなす中央行政機関を、三省・六部・九寺・一台と呼び、とくに三省と六部が政治の中枢機関であった。
三省は、中書省・門下省・尚書省をさす。中書省は、詔勅しょうちょく(皇帝によって出される行政命令。現在の法令のような役割を果たす。)を作成する機関であり、政策を立案する機関である。門下省は、詔勅の審議をおこなう機関であり、不適切と判断された詔勅に対する拒否権(封駁ふうばく)を有していた。これは、魏晋南北朝時代の貴族勢力が皇帝権力に対してもっていた牽制力けんせいりょくを制度化したものといえる。尚書省は、六部を統括して詔勅の実施にあたる機関である。六部は、・戸・礼・兵・刑・工の各部からなるが、中でも官僚の人事をつかさどる吏部が最重要視され、財政をつかさどる戸部科挙(唐代の正式名称は貢挙こうきょ)をつかさどる礼部も重要であった。
唐(王朝)
唐の中央官制 三省六部 ©世界の歴史まっぷ
九寺は、それぞれ特定の任務に従事する専門官庁で、外務官庁である鴻臚寺こうろじはそのひとつである。 一台は、御史台ぎょしだいをさし、官吏の不正の監視・摘発をおこなう監察機関であった。律令官制は体系的であったが、社会の変化に必ずしも対応しきれない固定的な面もあったので、のちになると、政策実施上の必要から、節度使や塩鉄使などの「使職」をはじめとする、さまざまな令外の官りょうげのかんがおかれることになった。 律令体制における民衆支配は、均田制・租庸調制・府兵制を不可分のものとして運営するものであった。

均田制

均田制は、北魏に始まる土地制度で、一定の基準で土地を農民に給付して、自作農を育成することをめざした。唐では、丁男ていだん(21〜59歳)に対し、口分田(死亡もしくは60歳になると国に返還する)を80畝、永業田えいぎょうでん(おもに桑などの樹木を植え、代々世襲を許される)を20畝、計100畝(約5.5ha)を給付する規定になっていたが、この給田は全国一律におこなわれたものではなく、畑作を中心とする華北一帯で施行されたと考えられ、また人口が多く土地が不足する地方では、規定どおりの給田はおこなわれなかった。むしろ均田制は、すべての土地を固有とみなし、土地給付の代償として丁男に一律に租庸調や府兵の義務を課す(国家が丁男を直接均等に把握・支配する)という、唐朝の民衆支配の基本理念を示すものと考えたほうがようであろう。
隋 文帝(隋) 均田制の比較表
均田制の比較 ©世界の歴史まっぷ

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このような理念にたつ支配体制を「個別人身的支配」と呼び、秦漢から唐代までの基本的支配理念でもあった。

租調庸制

租調庸は、は丁男あたり粟(穀物)2石(約60ℓ)、は年間20日の労役(またはかわりに1日につき絹・あしぎぬは3尺、布は3尺7寸5分で代納)、調あやぎぬ・絹・絁2丈と綿3両、または麻布2丈5尺と麻3斤を納めるものである。 このほか雑徭ざつようという地方官庁での労役(年40日以内)や府兵の義務があり、全体として丁男の負担は重かったといえる。
敦煌で発見された玄宗(唐)時代(747年)の戸籍をみると、女性の人口が男性の倍以上になっている。これは税をごまかすために男性を女性と偽ったものと考えられる。

府兵制

府兵制は、西魏に始まる兵制で、兵農一致を特色とした。唐では各地に折衝府せっしょうふを設け(最も多い時で630余ヶ所にのぼり、とくに長安、洛陽の周辺に集中しておかれた)、おおむね丁男3人に1人の割合で府兵を選び、3年に1回農閑期に訓練を施した。府兵には、都の警備にあたる衛士えいしや辺境の防衛にあたる防人さきもりとして勤務する義務があり、その服務期間中は租庸調を免除されたが、武器・衣服などは自弁せねばならず、その負担はきわめて重かった。
白居易はくきょいの「新豐折臂翁しんぽうせっぴおう」という詩は、若い頃自分で自分のひじを打ち折って兵役を免れた老人の物語である。民衆にとって兵役がいかに苦痛であったかが伺える。

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