文字の伝播地図 東西文物の交流 文物の伝播
文字の伝播 ©世界の歴史まっぷ

文物の伝播

東アジアから西方に伝播:生糸や絹、製紙法や養蚕技術、火薬、羅針盤。ヨーロッパでは中国産の陶器や茶、東南アジアの香辛料がもてはやされた。
西方から東アジアに伝播:ヘレニズム文化やペルシア文化などの影響を受けた製品。正倉院の宝物などによって知ることができる。
東西交通路で使用された代表的な文字:漢字、ソグド文字、ブラフミー文字。

文物の伝播

ムスリム商人のおもな貿易路と主要取引品地図
ムスリム商人のおもな貿易路と主要取引品地図 ©世界の歴史まっぷ

彩文土器の東西に渡る分布や、スキタイ文化の東アジアへの波及などから、古くから文物の交流があったことがわかる。インドやイランの文物が、「絹の道」により中国に伝播した。ブドウ・ザクロ・ソラマメ・キュウリ・クルミ・ゴマ・ニンニクなども中国に伝わり、楽器の琵琶・ハープも漢代には入っていた。西方の音楽がの宮廷音楽に取り入れられ、雅楽のもとになっている。東アジアから西方に伝播したものには、生糸、時代が下ると製紙法 後漢 漢代の文化)や養蚕技術火薬羅針盤の伝播などがあり( 宋(王朝)宋代の文化)、その改良や実用化によって、人類文化の発展に大いに役立っている。またヨーロッパでは、中国産の陶器や茶、東南アジアの香辛料がもてはやされた。西方から東アジアに伝播したものには、ヘレニズム文化やペルシア文化などの影響を受けた製品があり、それらは正倉院の宝物などによって知ることができる。

文字の伝播

文字は、情報の伝達のもっとも基本となるものであるとともに、ときには民族・国家の文化的な指標ともなる。したがって、文化交流の初期の段階には、商業・交易などに便利な文字を借用して使用されるが、しだいに独自の文字の創造へと向かっていく。

東西交通路で使用された代表的な文字には、漢字、西アジアのアラム文字を母体とするソグド文字、インドで作られたブラフミー文字の3種類がある。アジアの諸民族は、ほぼこの3種類の文字の影響を受けながら独自の文字を作成した。

文字の伝播地図
文字の伝播地図 ©世界の歴史まっぷ

漢字系

漢字は、広く東アジア一帯の朝鮮、日本、ベトナムなどの国に波及したばかりでなく、中国がシルク・ロード一帯を支配した時期には、公式の文書としても使われ、今日多数の文書が敦煌やトゥルファンから発見され、当時を知る貴重な資料となっている。中国周辺の諸国は、おおよそ9世紀までは漢字の需要に努めたが、その後、政治的対立もあって、独自の文字の創造を模索していった。代表的なものに西夏文字契丹文字女真文字やベトナムで使用されたチュノム、日本で漢字と併用された仮名文字などをあげることができる。また朝鮮では、15世紀ハングル訓民正音)という独特の文字が創製され、今日にいたっている。

アラム・ソグド文字系

ソグド人は、西トルキスタンのソグディアナ地方に居住した古代イラン系の民族で、東西交易に活躍した。ソグド文字は、西アジアの通商文字ともなっていたアラム文字の系統に属し、シルク・ロードにおける交易の際に、東方に伝えられていった。ウイグル文字もやはりこの系統に属し、モンゴル語・満州語でも用いられた。また突厥文字もアラム文字の流れをくんでいる。

ブラフミー文字系

インドで使用されたブラフミー文字の起源は、フェニキア文字説、セム文字説などがあって明らかでないが、紀元前3世紀のアショーカ王碑文にも記されており、この頃には完成していた。仏教の伝播とともに広がり、上座部(小乗)仏教の南伝したビルマ(ミャンマー)、タイ、クメール(カンボジア)などの文字はこの系統であり、またチベット文字もこの系統である。
仏教の伝播地図
仏教の伝播地図 ©世界の歴史まっぷ

参考

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