荘園の寄進 3「地方政治の展開と武士」まとめ2/4 - 荘園の発達
荘園の寄進 問題

3「地方政治の展開と武士」まとめ2/4 - 荘園の発達

日本史 > 第3章 貴族政治と国風文化


チェック問題

チェック

1. 次の史料を読み、問いに答えよ。

鹿子木の事(注1)

  • 一、当寺(注2)の相承(注3)は、開発領主沙弥しゃみ寿妙じゅみょう嫡々相伝の次第なり。
  • 一、寿妙の末流高方たかかたの時、権威を借らんがために、実政さねまさ卿(注5)をもって【ア】と号し、年貢四百石をもって割き分ち、高方は庄家領掌りょうしょう進退(注6)の預所職となる。
  • 一、実政の末流願西がんさい微力の間、国衙の乱妨を防がず、このゆえに願西、【ア】の得分二百石をもって、高陽院かやのいん内親王(注7)に寄進す。くだんの宮薨去こうきょののち、御菩提ごぼだいのために勝功徳院しょうくどくいんを立てられ、かの二百石を寄せらる。その後、美福門院びふくもんいん御計おんはからいとして、御室おむろ(注8)に進付しんぷせらる。これすなわち【イ】の始めなり。

(『東寺百合文書』)

  • (注1) 備後国(熊本県)にあった荘園
  • (注2) 東寺のこと。
  • (注3) 「相承」とは受けつぐこと。
  • (注4) 「嫡々相伝」とは、正当に継承してきたことをいう。
  • (注5) 藤原実政(1019〜93)。大宰大弍をつとめた。
  • (注6) 領掌進退とは、任免権をもっているということ。
  • (注7) 鳥羽天皇(1103〜56)の皇女。
  • (注8) 任和寺。

問1 空欄【ア】【イ】に入る語句の組合せとして正しいものを、ひとつ選べ。

① ア 領家 イ 本家 ② ア 目代 イ 郷司 ③ ア 郷司 イ 領家 ④ ア 本家 イ 目代 

答え ●●●

問2 この史料に関して述べた文として誤っているものをひとつ選べ。

  • ① 鹿子木荘では、開発領主の末流(子孫)が預所になっている。
  • ② 高方が実政の権威にすがったときには、まだ荘園整理令が出されたことがなかった。
  • ③ 願西が高陽院親王の権威にすがったときには、院政が展開していた。
  • ④ 鹿子木荘は、寄進地系荘園のひとつである。

答え ●●●

      

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