化政文化の特色
寺社が堂塔の修復費などを得るために実施。図は木箱に入れた木札を寺僧が錐で突いて抽選を行なっているようす。最高賞金額は百両が一般的で、中には三百両の賞金もあった。「萬々両札のつき留」(© 日本銀行 /画像出典:日本銀行金融研究所貨幣博物館

化政文化の特色

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化政文化の特色 (18世紀末〜19世紀初)

  • 文化の庶民化と地方化
  • 都市生活・文化の多様化
  • 批判的精神の高揚(学問・思想)

化政文化の特色

江戸時代後期の文化・文政期を中心とする文化は、江戸の経済的な繁栄を背景に、都市に生活する人々の活力に支えられて広まっていった。江戸は最大の消費都市として上方と並ぶ全国経済の中心地に発達し、それを基盤として町人文化が最盛期を迎えた。この時期の文化は、文化・文政の年号の一字をとって化政文化と呼ばれる。 化政文化の特色は、多種多様な内容で国民的な広がりをもっていたことである。全国的な流通の活発化は交通の発展を伴い、人と物の全国的な交流を生み出した。経済の中心となつた都市には、さまざまな人と物が集まるとともに、そこで生み出された文化は各地に伝えられた。商人が張りめぐらした全国的な商品流通網は、都市と地方を文化の面でも結びつけ、学者・文人の全国的な交流、教育の普及による識字層の増加、出版の発展、神仏信仰に基づく寺社参詣の流行により、中央の文化は各地に伝えられた。このように、 この時期の文化は、都市のみならず全国各地の人々を基盤にもっていた。 また、学問・思想の分野では科学的・実証的な研究が発展し、はつきりしてきた幕藩体制の動揺・矛盾の深まりは、その現実を直視し、それをいかに克服すべきかという批判的な思想や意見を生み出し、この文化の特色の一つとなっている。