ヤマト政権と政治制度
ヤマト政権と政治制度
1 ヤマト政権の支配拡大
- 5世紀後半〜6世紀(古墳時代中期)に関東から九州中部まで支配拡大
- ①支配拡大の痕跡:同じ「獲加多支鹵大王」の文字が刻まれた出土品
「獲加多支鹵大王」とは「倭の五王」のうちの●●●王にあたり、天皇としては●●●天皇と推定される。
支配領域が関東〜九州中部まで及んでいたと推測- 埼玉県稲荷山古墳出土の鉄剣銘
- 熊本県江田船山古墳出土鉄刀銘
- ②国内統一の拡大 「倭王武の上表文」を参照
史料チェック: 倭王武の上表文
「昔より祖禰躬ら甲冑を擐き、山川を跋渉して寧処に遑あらず。 東は毛人(●●●)を征すること五十五国。西は衆夷を服すること六十六国、渡りて海北を平らぐること、九十五国」(史料名:●●●)
- ①支配拡大の痕跡:同じ「獲加多支鹵大王」の文字が刻まれた出土品
- 地方豪族の大規模な反乱
527年、●●●と結び筑紫国造●●●が反乱
鎮圧後、直轄地(屯倉)を九州北部に設置。また、各地に屯倉や直轄民(名代・子代)を拡大 結果として、ヤマト政権の勢力が拡大
2 氏姓制度(ヤマト政権の支配機構)
大王家(ヤマト政権)は有力豪族(氏)に、姓(カバネ 身分的称号)や、姓に応じた政治的地位を与え、豪族を組織化
- 氏:血縁中心の同族集団(出身地や職掌に関わる同じ氏の名を共有
- ①氏上(氏の統率者)を中心に、氏人(所属一族)が結束
- ②各豪族は、私有地の●●●、私有民の●●●を領有
- ③氏の各家に属する家内奴隷 ヤツコ(奴婢)が隷属
- 姓(カバネ):大王家が氏に対し、家柄や職能に応じて与えた身分的称号
- ①中央の有力豪族:臣・連など
- ●●● 地名を氏とする豪族(葛城氏、蘇我氏など)に付与
- ●●● 職掌を氏とする豪族(物部氏、大伴氏など)に付与
- ②主に地方豪族:君・直・造・首など
- ①中央の有力豪族:臣・連など
- 大王家(ヤマト政権)
- ●●●:大王家の直轄地(屯倉の耕作者を田部という)
- ●●●:大王家に生活物資を貢納する私有民(地方豪族らが従属の証しに私有民を割いて設ける)
- 中央の政治 中央の有力豪族が担当
- ①臣姓・連姓の豪族から任じられた●●●・●●●が政務を担当
- 大臣:大王家と並ぶ有力豪族から任命(蘇我氏など)
- 大連:職掌で支える有力豪族から任命(物部氏など)
- ②●●●が、大臣・大連の下で、伴(朝廷に仕える職能官人)や●●●と称する大陸系技術者集団を率いて、職掌を分担
- 品部:(韓鍛冶部・錦織部・陶作部・史部・鞍作部など)
- ①臣姓・連姓の豪族から任じられた●●●・●●●が政務を担当
- 地方政治 大和政権に服属した地方豪族が政務を担当
- ①●●●:地方の有力豪族のうち比較的上位の姓をもつものから任命。朝廷の屯倉の管理や直轄民の名代・子代を朝廷に貢納したり、子女を舎人・采女として朝廷に出仕させる
- ②県主:国造よりさらに小地域の地方官