バチカン市国
世界遺産「バチカン市国」。イタリア・ローマにある世界最小の国家であり、カトリック教会の総本山のバチカンの国土全域が世界遺産として登録されている。サン・ピエトロ大聖堂から伸びる美しい楕円弧の回廊と広場は、17世紀の巨匠ベルニーニの傑作。大聖堂の建設にはラファエロやミケランジェロも携わった。シティには他に、バチカン宮殿、政庁、庭園などがある。
バチカン市国
世界最小の独立国家にしてカトリック教会の頂点
ローマ市内にあるバチカン市国は、ローマ教皇を国家元首とする人口約800人の世界最小の独立国である。1929年にイタリアのムッソリーニ政府とローマ教皇庁の間で結ばれたラテラノ条約により誕生した。国の面積は世界最小ながら、世界中のカトリック教会の頂点に立ち、キリスト教徒にとって最も神聖な場所のひとつである。また、国全体が世界遺産に登録されている唯一の場所である。
この地にローマで殉教した聖ペテロの墓があると伝えられ、4世紀にバシリカ式の教会堂が創建された。この教会堂は、創建から1,000年以上たって老朽化が進んだため、16世紀初頭からブラマンテやラファエロ、ミケランジェロなどルネサンスの芸術家たちが参加して大改修が行われた。約120年かけて、現在のサン・ピエトロ大聖堂が完成した。