ホメロス
ホメロス(作者不明/ルーヴル美術館蔵)Wikipedia

ホメロス


ホメロス Homeros (紀元前8世紀頃)

古代ギリシアの盲目のアオイドス(吟遊詩人)。
ギリシア最古の叙事詩であり、ギリシア神話とトロイア戦争をモチーフにした壮大な叙事詩「イリアス」「オデュッセイア」の作者・編集者と言われているが、存在は疑問視される場合もある。

ホメロス

ギリシア最古の叙事詩『イリアス』『オデュッセイア』の作者・詩人。しかしこれらの作品については、作者複数説や、作者の実在自体を疑問視する説もある。

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二大英雄叙事詩『イリアス』『オデュッセイア』の作者

古代ギリシア文学を代表する二大英雄叙事詩『イリアス』ならびに『オデュッセイア』の作者と伝えられる。本名はメレシゲネス。成長後、視力を失ったことから「ホメロス(目の不自由な人)」と呼ばれるようになった。イオニアの諸都市をめぐるうちに名声を高め、イオニア全土はもとより、ギリシア本土にまでその名が広まった。エーゲ海に浮かぶキオス島で妻子をもうけ、アテネにわたる途中、キクラデス諸島のイオス島で亡くなったと伝えられている。彼は自分に恩を授けてくれた人や土地をいつまでも忘れず、作品にその姿をとどめたという。

ホメロス
『ホメーロスの神格化』(1827-ドミニク・アングル画/ルーヴル美術館蔵) ©Public domain

「ホメロス礼賛」1827年、ドミニク・アングル画。ホメロス(中央)と彼を礼賛するプラトンやモリエールなど45人の異人たちと寓意が描かれている。

トロイア戦争

トロイア戦争
トロイアの木馬の行進(ジョヴァンニ・ドメニコ・ティエポロ 画/ナショナル・ギャラリー(ロンドン)蔵)©Public Domain

「トロイアの木馬の行進」持ちこたえるトロイア軍に対し、ギリシア軍の名策士オデュッセウスは「木馬の計」を敢行する。城門前に巨大木馬を配し兵士らをその中に配備。撤退したと見せかけるために陣営を焼き払って船を沖合に待機させて、敵を油断させる。油断した敵を木馬の中の兵士らが奇襲するという作戦だった。

ホメロスが好んで題材としたトロイア戦争とは、小アジアの都市国家トロイアの王子パリスがスパルタ王妃ヘレネを奪い去ったことに端を発する、ギリシア連合軍とトロイアとの間で行われた戦争のことをいう。連合軍はスパルタ王メネラオス、ミュケナイ王アガメムノン(メネラオスの兄)以下、ヘラクレス、オデュッセウスらそうそうたる顔ぶれからなり、対するトロイアは国王プリアモスと王子ヘクトル(パリスの兄)が指揮をとった。激しい攻防が繰り広げられたあげく、開戦から10年目、連合軍は撤退したと思わせて、陣跡に巨大な木馬を放置。中には伏兵がいたのだが、トロイア側はそれに気づかず、戦利品としてこれを場内に運び、その夜は警戒を緩めた。そこへ伏兵の手引きで連合軍が奇襲をしかけ、城はあっけなく陥落。かくしてトロイアは滅び去ったのである。

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ギリシアの神話と歴史をモチーフにした叙事詩

古代ギリシアの盲目の詩人。ギリシア最古の叙事詩「イリアス」、「オデュッセイア」の作者・編集者とされるが、その存在まで疑問視される場合もある。
詩は大きく叙事詩と抒情詩に分けられる。抒情詩が人間の感情を表現する詩であるのに対し、叙事詩は民族の歴史や伝説を語るもの。
ホメロスの2大作品は、ギリシア神話とトロイア戦争をモチーフにした壮大な叙事詩である。
「イリアス」は全24巻、約1万5000行からなり、紀元前1200年頃のトロイア戦争10年目の49日間を描写している。
アカイア(ギリシア)軍が兵を巨大な木馬にしのばせる「トロイアの木馬」も登場する。
「オデュッセイア」は全24巻、約1万2000行からなる。トロイア戦争の英雄・オデュッセウスが戦後に海上を漂流する冒険を、ドラマチックに描いている。
後のヨーロッパ文化に多大な影響を与えたギリシア文化の中でも、この2作は最高傑作文学といえる。

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ホメロス を描いた絵画

ホメロス
『ホメロスと案内人』(1874-ウィリアム・アドルフ・ブグロー画/Milwaukee Art Museum蔵) ©Public domain
ホメロス
『ホメーロスの胸像を前にしたアリストテレス』(1653-レンブラント・ファン・レイン画/メトロポリタン美術館蔵) ©Public domain
ホロメス
『ホメーロスのために歌うサッフォー』(1824年-ラフォン画) ©Public domain
ホメロス
『ホメーロスの神格化』(1827-ドミニク・アングル画/ルーヴル美術館蔵) ©Public domain
ホメロス
『ホメーロス』(1812-フィリップ=ローラン・ロラン作/ルーブル美術館蔵) ©Urban
ホロメス
『ホメーロス』(1841年-ルロワール画/ルーヴル美術館) ©Jean-Baptiste Auguste Leloir
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