ロココ 18世紀のフランスを中心に栄えた芸術様式。ロココという言葉は、「ロカイユ」と呼ばれた貝殻状の人造石を意味するフランス語に由来する。その特徴には、優美さ、洗練、官能性、軽妙で装飾性が高いことなどがあげられる。
ロココ

ルイ15世(フランス王)の愛妾ポンパドゥール夫人の庇護をうけていたジャン・オノレ・フラゴナールの最盛期の作品。年老いた夫が揺らすぶらんこで遊ぶ女性のミュールが脱げた瞬間に、草むらに隠れた男性がスカートの中をのぞき込む。享楽的な宮廷生活、官能的な恋の駆け引きを描いた。

フランスのロココ絵画を代表する画家アントワーヌ・ヴァトーが確立した雅宴画の一作品。戸外での男女の恋のたわむれを描き、貴族たちの甘い倦怠と華やかさのなかにも哀愁がただよう。愛の女神ヴィーナス像が右端にみえる。
参考