古典主義絵画 Classicism (18世紀末〜19世紀初め)
18世紀末〜19世紀初めにおこった、美術における古典主義様式。古代ギリシア・ローマを模範とした、格調の高さと均整さを重んじた。ポンペイ遺跡発掘やフランス革命が影響した。( 新古典主義)
古典主義絵画
18世紀末〜19世紀初めにおこった、美術における古典主義様式。古代ギリシア・ローマを模範とした、格調の高さと均整さを重んじた。
- 古代ギリシア・ローマの美術を規範とし、格調高く均整のとれた理想の美を追求した。
- ポンペイ遺跡発掘やフランス革命が影響した。
参考 山川 詳説世界史図録
欧米における近代国民国家の発展
19世紀欧米の文化
美術と音楽
古典主義絵画
絵画の分野では18世紀末から19世紀初めにかけてギリシア・ローマを模範とし、格調が高く均整のとれた様式である古典主義 Classicism が主流となった。フランス革命の際にはジャコバン派の一員として「マラーの死」を描き、理性崇拝の宗教の演出を担当し、ナポレオン時代には宮廷画家として「戴冠式」や「アルプス越え」を描いたダヴィド David (1748〜1825 ジャック=ルイ・ダヴィッド)や、その弟子で古典主義絵画の完成者とされるアングル Ingres (1780〜1867, 「泉」 ドミニク=アングル)などがその代表である。
ギャラリー
歴史画の傑作とされる「マラーの死」。ジャコバン派の革命家マラーが、ジロンド派の女性により暗殺された場面が描かれている。
第2次イタリア遠征中のナポレオンの姿を描いたもので、白馬にまたがるナポレオンの足元には、シャルルマーニュ(カール大帝)やハンニバルの文字が刻まれており、ナポレオンの偉大さを宣伝するものとなっている。実際には、ポール=ドラーシュ画のように防寒着に身をつつみ、寒さに耐えつつラバで峠をこえたという。
1804年12月にパリのノートルダム大聖堂で挙行された戴冠式の様子を実寸大に描いたもの。実際には臨席していないナポレオンの母が描かれ、また皇后ジョセフィーヌが若々しく描かれていること、さらに憮然としていたはずの教皇ピウス7世が祝福を与える姿に描かれるなどの脚色がほどこされている。当初はナポレオンみずからが冠を被る姿を予定していたが、皇后への戴冠に差し替えられた。