牧羊者組合(メスタ) 1273年、アルフォンソ10世(カスティーリャ王)により認められた全牧羊業者組合(ギルド)で、19世紀前半まで存続した。レコンキスタの進展により、イベリア半島を南北に長距離移動する牧羊業がさかんとなった。それにともない、移動路や飼養地、迷羊の処理などをめぐって、地主・農民との衝突が生じた。国王は、輸出用羊毛生産を促進するため、これを保護する政策をとり、農村は疲弊した。
牧羊者組合(メスタ)
ヨーロッパ世界の形成と発展

西ヨーロッパ中世世界の変容
スペインとポルトガル
カスティリャ王国では14〜15世紀をつうじて王権が強化され、貴族との対立が激化した。また、小農経営を無視した牧羊業の推進と牧羊者組合(メスタ)の保護は農業の荒廃をもたらし、農民一揆や反ユダヤ暴動を引き起こした。

スペインの主要道路 紫:Cañadas reales of the Castilian Crown 緑:Cañadas reales of the Navarran Kingdom 赤:Cabañeras of the Aragonese Kingdom 黒:Carrerades of the Principality of Catalonia
メスタ
1273年、アルフォンソ10世(カスティーリャ王)により認められた全牧羊業者組合で、19世紀前半まで存続した。レコンキスタの進展により、イベリア半島を南北に長距離移動する牧羊業がさかんとなった。それにともない、移動路や飼養地、迷羊の処理などをめぐって、地主・農民との衝突が生じた。国王は、輸出用羊毛生産を促進するため、これを保護する政策をとり、農村は疲弊した。ヨーロッパ主権国家体制の展開
ヨーロッパ主権国家体制の形成
スペイン絶対王政の確立
スペインでは、牧羊者組合(メスタ)が力をもち、それが生産する羊毛を使って都市に毛織物工業が展開していたが、アメリカで銀が発見されて以後は、ほとんどこれに頼るようになった。16世紀中ごろ、水銀を用いる画期的な銀鉱石の処理方法が導入されたこともあって、ペルーのポトシ銀山、メキシコのサカテカス銀山を中心に銀の生産が急増し、スペインの繁栄も頂点に達した。 詳細:参考
詳説世界史研究