隊商 (キャラバン) 商品の輸送中に盗賊団などの略奪、暴行などの危険から集団的に身を守り、商品の安全や保険のために、複数の商人や輸送を営む者が共同出資して契約を結ぶことによって組織された一団。トルキスタンのオアシス都市国家は隊商による中継貿易を経済的基盤にしていた。
隊商
内陸アジア世界の遍歴
遊牧民とオアシス民の活動
オアシス都市国家
隊商すなわちキャラバンは、普通十数頭から数十頭におよぶラクダを引き連れていた。これを管理して旅行するものは、数人から数十人である。 ラクダは、馬よりはるかに高価で、これに積んだ商品は貴重なものであったから、全体の価値は莫大で、しかも輸送中における危険度は最も高く、そのため隊商を組んでおこなわれた交易は、遊牧民が兼業できるものではなかった。 商売の駆け引き、金融・信用・危険保証などさまざまな要素をもち、それぞれの知識や組織を必要としたので、オアシス都市国家の大商人が取り仕切った。ラクダを扱うものも遊牧民ではなく、特殊な技能をもったオアシス民であり、隊商に従事したのもすべてオアシス民であった。 オアシス都市国家 – 世界の歴史まっぷシルク・ロードの十字路 サマルカンド
参考
詳説世界史研究