シャンパーニュの大市
シャンパーニュの大市 ©Public Domain

シャンパーニュの大市


シャンパーニュの大市 (12世紀頃〜13世紀)
地中海商圏と北海・バルト海商圏を結ぶ交通の要衝をなしたフランス北東部のシャンパーニュ地方で定期的(年6回・それぞれ6〜7週間)に開かれた大市。各国の物産が取引されてにぎわった。14世紀以降フランス国王による課税の強化や大西洋沿岸航路の発達にともない次第に衰退した。

シャンパーニュの大市

シャンパーニュ地方は、ソーヌ・ロアールなどの河川が集まる内陸交通の要地であった。
12〜13世紀には、この地方の4つの都市で定期的な大市が開かれるようになり、地元の商人や外国の商人が多数往来し1年中にぎわった。
1月にラニー、3月にバール=シュル=オーブ、5月にプロヴァン、7月にトロワ、9月にプロヴァン、11月にトロワと年6回、それぞれ6〜7週間ずつ開催された。
「織物の市」、「皮の市」、「秤の市」の順序で取引された。「秤の市」とは目方や量で売り買いされる商品の市のことで、香料・染料・塩・砂糖・果物・油脂類・金属・木材など多種多様な商品が扱われた。
また、使用される各国の貨幣を両替するために銀行業務が生まれるとともに、信用取引の制度も始まった。しかし、14世紀以降フランス国王による課税の強化や大西洋沿岸航路の発達にともない、次第に衰退した。

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