ハルシュタット文化

ハルシュタット文化紀元前1200-紀元前500年頃
中央ヨーロッパにおいて青銅器時代後期（紀元前12世紀以降）の骨壺墓地文化から発展し、ヨーロッパの鉄器時代初期の文化。紀元前8世紀から紀元前6世紀にかけて主流となった。オーストリアのハルシュタットにある代表的遺跡のうち、前半のものはまだ青銅器時代であるが、後半になると鉄剣などがみられる。後に中央ヨーロッパのほとんどはラ・テーヌ文化に移行した。

ハルシュタット遺跡

1846年ヨハン・ゲオルク・ラムザウアーはハルシュタット近郊で大規模な先史時代の墓地を発見し19世紀後半発掘を続けた。1863年までに980体の遺体と19,497点にのぼる埋葬品が見つかった。ハルシュタットの共同体はこの地域にある岩塩鉱山から岩塩を採掘していたが（「halen」は古ケルト語で「塩」を意味する）、それは新石器時代（紀元前8世紀ー紀元前5世紀）から続いていた。墓地から見つかった副葬品は様式に特徴があり、この様式で作られたものはヨーロッパの広範囲に分布している。