バラモン
バラモンとは、カーストの司祭階級のこと。
バラモン司祭者のもとでヴェーダの神々を崇拝する宗教をバラモン教と呼ぶ。
バラモン
バラモンとは、カーストの司祭階級のこと。
カーストは、婚姻や職業、食事などを規制し、個人の自由を大きく制限するものである反面、先祖伝来の職業に従う限り最低限の生活は保証された。
ヴァルナ制度とバラモン教
アーリヤ人は紀元前1000年頃から肥沃なガンジス川流域に向けて移動を始め、その地に定着して農耕社会を形成した。
のちに鉄製の農具が使われ始めると農業生産力は増大し、村落社会から都市国家へと急速に変化していった。
こうした発展に伴って社会の階級分化が進み、司祭階級バラモンを頂点に4つのヴァルナ(ヴァルナは「色」を意味する語で、アーリヤ人が肌の色の違いで先住民ダーサと区別をしたことから、身分、階級の意味にも用いられる。)からなる身分制度が成立した。
これがカーストの始まりである。
そしてこの時代にはさらに3つのヴェーダが編まれた。バラモン教はそれらを聖典とする宗教である。
リグ・ヴェーダ
自然を神格化した神々への讃歌1028を集めたバラモン教の聖典。
なかでも象に乗った戦士・雷神インドラと、火神アグニに最も多くの讃歌が捧げられている。
「リグ・ヴェーダ」にうたわれた時代(紀元前1500年〜紀元前1000年頃)を前期ヴェーダ時代、それ以降の約400年(紀元前1000年〜紀元前600年頃)を後期ヴェーダ時代と呼ぶ。