プラトン (Platon) B.C.429〜B.C.347
アテネの哲学者。イデア論や哲学者が王となる「哲人政治」を主張した。ソクラテスの弟子で師の刑死にいかり、民主政には批判的であった。主著は『ソクラテスの弁明』『国家』。
プラトン
アテネの哲学者。イデア論や哲学者が王となる「哲人政治」を主張した。ソクラテスの弟子で師の刑死にいかり、民主政には批判的であった。主著は『ソクラテスの弁明』『国家』。
- 生誕: 紀元前427年 アテナイ最後の王・コドロスの血を引く一族の息子
- 死没: 紀元前347年
- 時代: 古代哲学
- 地域: 西洋哲学
- 学派: プラトン学派
- 研究分野: 修辞学、芸術、文学、認識論、倫理学、正義、徳、政治、教育、家族
- 主な概念: イデア · 善のイデア · 哲人王 · 夜の会議
- 影響を受けた人物: ソクラテス、ホメーロス、ヘーシオドス、アリストパネス、アイソーポス、プロタゴラス、パルメニデス、ピタゴラス、ヘラクレイトス、オルペウス教
- 影響を与えた人物: アリストテレス、アウグスティヌス、新プラトン主義、キケロ、プルタルコス、ストア派、アンセルムス、マキャヴェッリ、デカルト、ホッブズ、ライプニッツ、ミル、ショーペンハウアー、ニーチェ、ハイデッガー、アーレント、ガダマー、イマーム・ホメイニー、ラッセル、その他
イデア論による観念哲学を創始。
プラトンは、アテナイ(アテネ)の裕福な家に生まれ、少年期から科学、文学、政治に興味を持っていた。
しかし10代の終わり頃ソクラテスに出会ってから哲学に目覚め、ソクラテスが死ぬまで約10年間師事した。
ソクラテスの死刑後は「ソクラテスの弁明」「饗宴」「クリトン」などを著し、師の思想を広めるとともに、自身の思索も深めていった。プラトンの哲学の中心は「イデア論」。真に実在するのは永遠不滅のイデア(観念)で、現実世界はイデアがさまざまな形で現れたものにすぎないという。そしてイデアの中でも最高の実在が「善のイデア」であると考えた。
プラトンもソクラテスと同様、衆愚政治に陥りがちな民主政治には反対で、少数の優秀な哲人による「哲人政治」を理想とし、それを「国家論」に著した、
また、アテネ郊外にアカデメイアという学園を建てたが、この学園は529年まで存続した。
ギリシア哲学者の思想
名前 | 思想 |
---|---|
ソクラテス | 無知の知 - 自らが無知であることを知ること |
プラトン | 真に存在するのは「美」や「正」といった観念(イデア)であり、世界はイデアが形として現れたもの。 |
アリストテレス | プラトンのイデア論を否定。感覚で捉えることができる「個物」が基本的な存在。 |
プロタゴラス | 普遍的な真理の存在を否定。個人の主観が万物の尺度。 |
ゼノン | 欲望に打ち克ち、理性によって生きることで幸福になれる。 |
エピクロス | 肉体的な快楽ではなく、精神的な快楽を得ることが重要。 |
プラトン を描いた絵画
著書
ソクラテスの弁明
自己の所信を力強く表明する法廷のソクラテスを描いた「ソクラテスの弁明」、不正な死刑の宣告を受けた後、国法を守って平静に死を迎えようとするソクラテスと、脱獄を勧める老友クリトンとの対話よりなる「クリトン」。ともにプラトン(前427‐347年)初期の作であるが、芸術的にも完璧に近い筆致をもって師ソクラテスの偉大な姿を我々に伝えている。