メディア Media (紀元前715年頃〜紀元前550年頃)
アッシリア帝国の強圧的で過酷な支配により反乱があいつぎ、紀元前8世紀末、イラン高原にインド=ヨーロッパ語族系のメディア王国が成立。新バビロニアと結んで紀元前612年、ニネヴェを陥れてアッシリア帝国を滅ぼし、メソポタミア4国分立時代の一角を占る大国となったが、前550年、ペルシア人のアケメネス家のキュロス2世に倒された。
首都: エクバタナ。宗教:ゾロアスター教。
メディア
イラン北西部にイラン人が建てた国。都はエクバタナ。新バビロニアと結んでアッシリアを倒すが、アケメネス朝に滅ぼされた。
オリエントと地中海世界
古代オリエント世界
アッシリア
アッシリアの支配があまりにも強圧的で過酷であったため、各地に反乱が相つぎ、さしもの大帝国も間もなく崩壊した。
まず紀元前7世紀の中ごろにエジプト第26王朝が独立、次いでイラン高原にインド=ヨーロッパ語系のメディア王国が、また小アジアに同系のリディア王国が成立した。さらに、メソポタミア南部に移動していたアラム人の一派と思われるカルデア人は、紀元前625年にバビロンを都として新バビロニア(カルデア王国)を樹立すると、メディアと同盟してアッシリアを攻め、紀元前612年にニネヴェを陥れてこれを滅ぼした。このようにしてアッシリアによる統一が崩れたあと、オリエントは、メディア王国、リディア王国、新バビロニア、エジプト第26王朝(新王国)の4国が併立する形勢となった。
アケメネス朝
ペルシア人たちは同じくイラン系のメディアの支配下におかれていたが、アケメネス家のキュロス2世(在位紀元前559〜紀元前530)が紀元前550年にメディアを倒して独立王国を樹立した。
歴代王
- デイオケス(ダーウイック、ダーイウック、在位:紀元前700年-紀元前647年)
- フラオルテス(キュアクサレス1世、カシュタリティ、ディオドロスの記録では初代王。在位:紀元前647年-紀元前625年)
- スキタイ王マデュエス(在位:紀元前624年-紀元前597年)
- キュアクサレス2世(ウマキシュタル、在位:紀元前624年–紀元前585年)
- メディアのハルパゴス(アルパクサド、ヘロドトスの記録には登場しない。在位:紀元前585年)
- アステュアゲス(イシュトゥメーグ、在位:紀元前585年-紀元前549年)
参考 Wikipedia