ロマン主義絵画 (19世紀〜)
19世紀初めから始まった、美術のロマン主義様式。人間の個性や感情を強烈な色彩と激しい構図で表現し、ウィーン体制下の自由主義・ナショナリズムが影響した。ジェリコー、ドラクロワなど。
ロマン主義絵画
19世紀初めから始まった、美術のロマン主義様式。情熱的・幻想的で、題材や技法に強烈なものが多かった。
- 人間の個性や感情を強烈な色彩と激しい構図で表現した。
- ウィーン体制下の自由主義・ナショナリズムが影響した。
参考 山川 詳説世界史図録
欧米における近代国民国家の発展
19世紀欧米の文化
美術と音楽
ロマン主義絵画
1816年に実際におきた悲惨な軍艦難破事件を題材に描かれ、衝撃を与えた。友人ドラクロワもモデルをつとめた。
「民衆を導く自由の女神」七月革命の栄光の3日間を題材にした、ロマン主義画家ドラクロワの作品。トリコロール(三色旗)を掲げて民衆を導く自由の女神を中心に、右横には二丁の拳銃を持つパリのわんぱく小僧、左横にはドラクロワ自身とされるシルクハットの男性、その足元には自由のための戦いでの死者が描かれている。
19世紀に入って生まれたロマン主義絵画は、情熱的で幻想的な点を特徴とし、フランスのジェリコ T.Géricault (1791〜1824 テオドール=ジェリコー)によって創始され、ドラクロワ Delacroix (1798〜1863)が指導して当時の主流となった。ドラクロワはギリシア独立戦争の際、「キオス島の虐殺」を描いて独立運動支援の世論を高め、当時絵画の虐殺とさえ酷評される激しさを表現した。1831年に七月革命を描いた「民衆を導く自由の女神〈副題「1830年7月28日」〉」を発表してその地位を確立した。