大汶口文化
紀元前4100年頃~紀元前2600年頃。1959年、中国の大 汶口遺跡を標準とする新石器時代文化。陶器の多くは手製で,少数の轆轤製のものもあり,灰陶が多く,紅陶がこれに次ぎ,黒陶,白陶,彩陶,彩画陶も少数ながら含まれる。器形には鼎,き,かなどがあり,高圏足鏤孔坏や鏤孔豆などがこの文化の特色を示している。
大汶口文化
- 早期(紀元前4100年 – 紀元前3500年)
- 鬹といわれる三足器(陶製の三本脚の調理器で、脚が長い)や紅陶でできた鼎(てい、かなえ、三本足の器)など多様な形をした陶器が特徴的である。また早期も終わりのほうになると土を盛った墳墓も多くなる。
- 中期(紀元前3500年 – 紀元前3000年)
- 灰陶・黒陶が増え、量の大きさや文様・形の多様さが明確になる。また社会が父系氏族共同体へ移行し父系社会が確立したさまがみられる。
- 後期(紀元前3000年 – 紀元前2600年)
- 墳墓の中に木製の棺が現れる。大汶口文化も父系氏族共同体の末期に入り階層化が進み、副葬品のない墳墓がある一方で大量の副葬品が発見される墳墓もある。土器は灰陶・黒陶が主流となり、器の厚さは薄く精巧になってゆき、黒陶や卵殻陶(卵の殻のような薄さの陶器)を特徴とする龍山文化につながってゆく。