始皇帝陵と兵馬俑坑
中国陝西省西安の郊外にある始皇帝陵は、紀元前221年に中国初の統一国家秦を建てた始皇帝の陵墓。その東側1.5㎞にある兵馬俑坑は、兵士や軍馬をかたどった陶製の像で、始皇帝の死後の生活を守るために遺体とともに埋葬されたとされ、写実的につくられた兵士俑の高さは180㎝前後で、ひとつひとつ表情や髪型、服装が異なる。1987年に世界遺産に登録された。
始皇帝陵と兵馬俑坑
紀元前221年に中国を統一した秦の始皇帝が葬られた場所です。陵墓の周辺から関連のある遺跡がたくさん発見される中で、特に兵馬俑群は、出土された約6千体もの陶製の兵隊や軍馬の写実的なすばらしさに加え、その規模の大きさで世界中の人々を驚かせました。
参考 Mausoleum of the First Qin Emperor – UNESCO World Heritage Centre
壮大な地下帝国をもつ皇帝陵
中国陝西省西安の郊外にある始皇帝陵は、紀元前221年に中国初の統一国家秦(王朝)を建てた始皇帝の陵墓である。多くの囚人や職人を動員し約40年かけて完成したとされる。この陵は内外二重の城壁に囲まれており、全体は東向きの配置であった。敷地内には墳丘のほか、神殿や祭祀施設があった。ちかには巨大宮殿が存在するとされ、司馬遷の『史記』には床に水銀を流して川や海をつくり、天井には天体を描いて空を表していたという記述がある。
始皇帝陵の東側1.5㎞にある兵馬俑坑は、兵士や軍馬をかたどった陶製の像で、始皇帝の死後の生活を守るために遺体とともに埋葬されたとされる。写実的につくられた兵士俑の高さは180㎝前後で、ひとつひとつ表情や髪型、服装が異なる。当時は赤や緑などの彩色が施されていたが、現在は剥落している。最大の1号坑から出土した1,000体以上の兵士俑や軍馬俑24頭は、東向きに隊列を組んでいる。
くわしく学ぶ世界遺産300<第2版>世界遺産検定2級公式テキスト