朝日遺跡 弥生時代・古墳時代
愛知県清須市・名古屋市西区・西春日井郡春日町にまたがる、弥生時代から古墳時代前期の環濠集落。
棒状鹿角製品、キ龍文鏡、巴形銅器、有肩袋状鉄斧、木製精製鉢、動物遺存体
朝日遺跡
強固な防御施設
弥生時代は、集落間や地域をこえた争いが何度となく繰り返された時代でもあります。弥生文化の広がりとともに、戦いにそなえ堀をめぐらせた、環濠集落が各地に現れました。
朝日遺跡も環濠集落のひとつですが、ここではさらに強固な防御施設が発見されています。弥生時代中期の北居住域では、環濠と土塁が築かれ、その外側には、枝がついたままの木をからめた逆茂木、斜めに打ち込まれた乱杭など、何重ものバリケードがつくられていました。
朝日遺跡の発掘調査で全国でも初めて発見されたこれらの防御施設は、集落の城塞的な姿をうかがわせ、それまでの牧歌的な弥生時代のイメージを「戦乱の弥生時代」へと大きく変えていくことになりました。
主な遺構
環濠+竪穴住居+掘立柱建物+方形周溝墓溝+水田+溝+土坑+旧河道など/旧河道+方形土坑+水田+用水路など
主な遺物
弥生土器+土師器+石器+木器+青銅器+鉄器+ガラス小玉+骨角器など/山茶椀+小皿+瀬戸・美濃産陶磁器+木器