重装歩兵(ローマ)
鎧兜、佩楯、脛当、籠手などで身を固め、剣や片手刀・鈍器・手槍に盾、長柄の武器・太刀などで武装する兵種。世界各地に発生して活躍した。ラテン語ではホプリテス(hoplites 重装歩兵)、剣闘士の場合はとくにホプロマクス(Hoplomachus 重装剣闘士)と呼称される。
重装歩兵
中小農民からなる歩兵で、ローマ軍の中心。市民皆兵の原則に基づき、自弁で武装した市民兵が、密集隊形でたたかった。ローマ発展の原動力となり、政治的発言権を強めた。
- 古代ギリシア
- ホプロンと呼ばれる盾を持って戦ったことからホプリテス(複数形はホプリタイ)と呼ばれた。
ポリスの自由市民と居留外国人(メトイコイ)の兵役は義務とされた。 - 古代ローマ
- ローマ軍団の重装歩兵は、当初はエトルリア経由で導入されたギリシア式の戦術を用いたが、山岳民族サムニウム人との戦いの中で、戦列が乱れることに弱い密集隊の欠点を克服した散開戦術を取るようになった。攻撃用の武器は投槍(ピルム)と剣(グラディウス)であった。防具には青銅製の兜や鉄製の鎖帷子(ロリカ・ハマタ)を用い、盾(スクトゥム)は体の前面を覆うことができる大型のものが採用されるようになった。
- 古代中国
- 戦国時代に入って戦争形態が戦車戦から歩兵戦へ移行すると共に重装歩兵は軍の主力となった。
- 古代日本
- 古代日本(飛鳥時代以前)には矛と盾を持つ重装歩兵が存在した。
画像出典: オーバーハンドと下手推力の両方を持つ2つの攻撃の位置に示されている重装歩兵 Two hoplites – Wikipedia, the free encyclopedia