オークニー諸島の新石器時代遺跡中心地 (Heart of Neolithic Orkney)
イギリス、オークニー諸島のメインランド島に残る新石器時代に属する4種の遺跡。1999年世界遺産に登録(Heart of Neolithic Orkney – UNESCO World Heritage Centre)された。
オークニー諸島の新石器時代遺跡中心地
イギリス、スコットランド北部のベントランド海峡を挟むこの島しょ群には、エジプトの古代墳墓やシュメールのレンガ社殿、インダス文明のハラッパー初期文化にも匹敵する新石器時代の遺跡の宝庫がある。この文化は記念建造物と整った儀式に大きな特徴がある。共同墓地や神域などの発掘により、より複雑な社会への胎動を読み取ることができる。
世界遺産情報
- 英名:Heart of Neolithic Orkney
- 登録年: 1999年
- 登録区分: 文化遺産
世界遺産登録対象
チェンバード・ケアン及び羨道墳
紀元前3000年頃に造られた立石群
ヘンジと環状列石の遺跡群(紀元前2500年〜紀元前2000年)
集落遺跡。(紀元前3100年〜紀元前2500年頃)
関連する番組
スコットランド “巨石神殿” の謎
解説
NHK Eテレで放送されたドキュメンタリー 「スコットランド ” 巨石神殿 ” の謎」。
放送は終わり、DVDもありませんが、dtv, Gyao等の無料・有料動画サイトで観ることができます。
イギリス北部スコットランドのオークニー諸島で発掘された石の巨大神殿。
約5000年前の新石器時代のものとされ、当時の人々の死生観にまつわる新たな事実が次々と発見されている。
最新CGで神殿を再現、当時の精神世界に迫るとともに、ストーンヘンジの謎にも挑む。
ストーリー
スコットランドの最北端に位置するオークニー諸島に今、考古学者の熱い視線が注がれている。
ストーンヘジより500年も前、約5000年前の新石器時代に造られたと考えられる巨大な石の「神殿」が発掘された。
10以上の建物からなる神殿は、高さ3mの塀に囲まれていた。建物にはそれぞれ役割があり、儀式のための秘密めいた個室が設けられたものもある。儀式で使われた石器や600もの動物の骨も発見された。このように当時の人々の死生観にまつわる新たな事実が次々と発見されている。
また、神殿の壁は当時としては珍しく赤い傾斜で塗られており、建築技術も極めて先進的なものであった。さらに神殿の周囲には人々の居住や墓が作られた。
この「神殿」は、ストーンヘンジにも大きな影響を与えたとされ、人類の「信仰」が形成された道筋が解明できると期待されている。巨大神殿を再現したCG映像が視聴者を当時の精神世界にいざなう……。