ハーディング大統領 Harding( A.D.1865〜A.D.1923)
アメリカ合衆国第29代大統領(在任1921〜1923)。共和党。第一次世界大戦後「平常への復帰」を掲げて当選、ワシントン会議を成功させた。国内経済も繁栄に向かったが、汚職事件が頻発し、政治腐敗が進んだと評される。
ハーディング大統領
アメリカ合衆国第29代大統領(在任1921〜1923)。共和党。「平常への復帰」を掲げて当選、ワシントン会議を成功させた。国内経済も繁栄に向かったが、汚職事件が頻発し、政治腐敗が進んだと評される。
二つの世界大戦
ヴェルサイユ体制下の欧米諸国
ワシントン体制
ワシントン会議と締結された条約
ワシントン会議 1921〜22 | 〈提唱者〉米大統領ハーディング 〈参加国〉英・仏・米・日・伊・蘭・中・ポルトガル・ベルギー *日本の中国進出の規制、海軍の軍縮 |
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四カ国条約 1921 | 〈締結国〉英・仏・米・日 *太平洋における領土の尊重、日英同盟解消 |
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九カ国条約 1922 | 〈締結国〉英・仏・米・日・伊・蘭・中・ポルトガル・ベルギー *中国の領土保全、機会均等、門戸開放 |
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海軍軍備制限条約 1922 | 〈締結国〉米・英・日・仏・伊 *主力艦保有比率を米5・英5・日3・仏1.67・伊1.67に定める |
合衆国では民主党のウィルソン大統領のあとをついで、1921年に共和党のハーディングが大統領になった。共和党はアメリカの外交の自由を唱え、国際連盟に反対したが、軍事力によらず国際経済の拡大によって世界の安定をはかる構想をもっており、1921年11月から翌年2月にかけて米・英・仏・日・イタリアなど9カ国が参加するワシントン軍縮会議を開催した。会議では米・英・仏・イタリアの主力艦の保有トン数の上限と保有比率を定めた海軍軍備制限条約が合意され、比率はそれぞれ5:5:3:1.67:1.67とされ、今後10年間主力艦を建造しないことも決められた。また中国の主権尊重・領土保全・門戸開放・機会均等を約束した九カ国条約(前記5カ国にベルギー・オランダ・ポルトガル・中国が加わった)と、太平洋諸島の現状維持を約した米・英・仏・日の四カ国条約も締結され、日英同盟は解消された。これによってアジア・太平洋地域の新しい国際秩序が成立した。なお、会議とは別にこの機会に日中間の交渉がおこなわれ、山東半島の旧ドイツ権益を中国に返還することが決まった。