マドリードのエル・エスコリアール修道院と王室用地
スペインの首都マドリード郊外に位置するエル・エスコリアール修道院は、「太陽の沈まぬ大帝国」と称されたスペインの最盛期を象徴する建造物である。1557年、聖ラウレンティウス(ロレンソ)が殉教したとされる日にフランスに勝利したフェリペ2世(スペイン王)は、聖人の加護に感謝して、父カルロス1世の霊廟も兼ねた修道院の建設を開始した。王宮、霊廟、神学校、図書館なども併設された王立の複合施設として、装飾を排した外観をもつエレーラ様式で完成した。内部は美しいフレスコ画で装飾されている。世界遺産。
マドリードのエル・エスコリアール修道院と王室用地
「太陽の沈まぬ国」スペインのシンボル
スペインの首都マドリード郊外にあるエル・エスコリアール修道院と王立施設は、王宮や神学校、図書館、施療院などを併設する総合施設である。
スペインの最盛期を築いたフェリペ2世(スペイン王)は、1557年8月10日にフランス軍との戦いに勝利した。熱心なカトリック教徒である王は、これを聖ラウレンティウス(ロレンソ)の加護であると感謝し、父カルロス1世(カール5世(神聖ローマ皇帝))の霊廟建設を兼ねて修道院の建築を命じた。建設には国内外から1,500人もの金細工師や彫刻家が集められ、着工から21年後に完成した。
修道院には300の部屋のほか、四隅に高さ56mの塔、建物上部には円蓋が設けられている。また、フェリペ2世がギリシャ・ローマ建築の機能美を好んだことから、外部に一切装飾が施されておらず、建築を担当したフアン・デ・エレーラの名前をとってエレーラ様式と呼ばれる。虚飾のない外観とは打って変わって内装は豪華で、エル・グレコやディエゴ・ベラスケスなどの有名画家によって描かれたフレスコ画で飾られている。
スペイン絶頂期を象徴する王家の修道院
スペインの首都マドリード郊外に位置するエル・エスコリアール修道院は、「太陽の沈まぬ大帝国」と称されたスペインの最盛期を象徴する建造物である。
1557年、聖ラウレンティウス(ロレンソ)が殉教したとされる日にフランスに勝利したフェリペ2世(スペイン王)は、聖人の加護に感謝して、父カルロス1世(カール5世(神聖ローマ皇帝))の霊廟も兼ねた修道院の建設を開始した。王宮、霊廟、神学校、図書館なども併設された王立の複合施設として、装飾を排した外観をもつエレーラ様式で完成した。内部は美しいフレスコ画で装飾されている。
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