ロココ
18世紀のフランスを中心に栄えた芸術様式。ロココという言葉は、「ロカイユ」と呼ばれた貝殻状の人造石を意味するフランス語に由来する。その特徴には、優美さ、洗練、官能性、軽妙で装飾性が高いことなどがあげられる。
ロココ
ルイ15世(フランス王)の愛妾ポンパドゥール夫人の庇護をうけていたジャン・オノレ・フラゴナールの最盛期の作品。年老いた夫が揺らすぶらんこで遊ぶ女性のミュールが脱げた瞬間に、草むらに隠れた男性がスカートの中をのぞき込む。享楽的な宮廷生活、官能的な恋の駆け引きを描いた。
フランスのロココ絵画を代表する画家アントワーヌ・ヴァトーが確立した雅宴画の一作品。戸外での男女の恋のたわむれを描き、貴族たちの甘い倦怠と華やかさのなかにも哀愁がただよう。愛の女神ヴィーナス像が右端にみえる。
サンスーシとは、フランス語で「憂のない」という意味。フリードリヒ2世(プロイセン王)がベルリン郊外のポツダムにたてた夏の離宮で、ロココ様式の建築物。階段式の前庭の葡萄棚が美しい。
ロココ風の室内装飾は、白を基調とした壁に金モールの装飾をほどこし、大きな窓とシャンデリア、鏡の多様などで、光あふれる演出をした。世界遺産「ポツダムとベルリンの宮殿と庭園」