自然主義絵画 (19世紀前半)
19世紀前半にうまれた、ありのままの素朴な自然の姿を描こうとした美術様式。題材には農村や自然の風景が多い。産業革命による中産階級の台頭などが影響した。コロー、ミレーなど。
自然主義絵画
19世紀前半にうまれた、ありのままの素朴な自然の姿を描こうとした美術様式。題材には農村や自然の風景が多い。
- 現実の自然や人間を客観的にありのままの表現し、民衆の活動に目を向けた。
- 産業革命による中産階級の台頭などが影響した。
参考 山川 詳説世界史図録
欧米における近代国民国家の発展
19世紀欧米の文化
美術と音楽
自然主義絵画
19世紀の中ごろになると、古典主義の理想化やロマン主義の誇張を捨ててありのままの農村や自然の風景、さらには都市市民の生活を描こうとする自然主義・写実主義絵画が現れた。
フランス自然主義絵画の代表はコロー Corot (1796〜1875 ジャン=バティスト・カミーユ・コロー)で、自然を凝視した風景画(代表作「フォンテンブローの森」)を多く残した。ミレー Millet (1814〜75 ジャン=フランソワ・ミレー)もまた自然主義画家として農民生活を主題とする絵、たとえば「種蒔く人」「落穂拾い」「晩鐘」などを描いた。彼は七月革命後の貧困も一因となってバルビゾンに移住し、ここで働く農民の姿を誠実に描きつづけ、同じ画家仲間と友愛の精神のもとバルビゾン派 L’École de Barbizon を形成した。