飛鳥文化 (7世紀前半)
推古朝の飛鳥・斑鳩地方を中心に、王族・豪族(蘇我氏など)・渡来人が担った最初の仏教文化。百済・高句麗・中国南北朝文化の影響を受け、西アジア・インド・ギリシアの文化と共通性がある。法隆寺金堂・法隆寺五重塔、法隆寺金堂釈迦三尊像、法隆寺玉虫厨子須弥座絵、法隆寺獅子狩文様錦など。
飛鳥文化
7世紀前半、推古朝頃を中心とする時代の文化。斑鳩の法隆寺に代表的遺構・遺品が多い。中国の南北朝文化や朝鮮文化の影響が大きく、西方要素の文化の影響もみられる。
飛鳥文化の特色と文化財
- 時期:7世紀前半
- 中心地:飛鳥・斑鳩地方
- 担い手:王族・豪族(蘇我氏ほか)・渡来人
- 特色:最初の仏教中心の文化、百済・高句麗・中国南北朝文化の影響、西アジア・インド・ギリシアの文化と共通性
律令国家の形成
飛鳥の朝廷
飛鳥文化
推古朝を中心とする時代の文化を、当時の宮の所在地を冠して飛鳥文化と呼んでいる。
飛鳥文化の特色は、当初は渡来人や蘇我氏など限られた人々によって信仰されていた仏教が、国家の保護を受けるようになって広く浸透し、最初の仏教文化と称すべき状況にいたった点に求められよう。594(推古2)年には仏教興隆の詔が出され、仏教が政治の基本に捉えられた。
仏教の普及に大きく寄与したのは、蘇我氏と厩戸王(聖徳太子)とであった。厩戸王は、自ら「三経の義疏」という、法華経・維摩経・勝鬘経の三つの経典の注釈書を著したと伝えられるなど、仏教に対して深い理解をもっていたとされる。