蜀
蜀
221〜263年。流儀が巴蜀(はしょく)の地益州(えきしゅう)に建てた国。巴蜀(現在の四川省・湖北省一帯)を領土とし、成都(せいと)(四川省)を都に定めた。
劉備(りゅうび): 君主
161〜223年。
字は玄徳。前漢の劉勝(りゅうしょう)の末裔だが、若い頃は草鞋(わらじ)を編んで生計を立てる。黄巾の乱、董卓討伐で、義兄弟の関羽・張飛と共に功績を挙げる。人徳があり、軍師諸葛亮を得て、曹操の対抗勢力となっていく。
前半の主人公。
関羽(かんう)
162〜219年。
武力と義理堅さを持つ劉備三兄弟の二弟。一時、曹操の捕虜となるが曹操さえ感嘆させる高潔な武将。
趙雲(ちょううん)
生年不詳〜228年。
公孫瓚(こうそんさん)(後漢末期の武将)が劉備に随行させた武将。その後劉備の配下に。武芸の達人で五虎大将軍(関羽筆頭・趙雲・張飛・黄忠・馬超)のひとり。
黄忠(こうちゅう)
生年不詳〜220年。五虎大将軍の一人として活躍した老将。劉備の漢中進出に際して、定軍山(ていぐんざん)で夏侯淵(かこうえん)と戦う。
馬超(ばちょう)
176年〜222年。曹操を暗殺しようとした馬騰(ばとう)を父に持つ。曹操の軍に敗れ、劉備の配下に。五虎大将軍の一人。
諸葛亮(しょかつりょう): 軍師
181年〜234年。
字は孔明。天才軍師。
弟と晴耕雨読の生活を送っていたが、劉備から「三顧の礼」(目上の人が格下の者に対して三度も出向いてお願いすること。)を受け軍師となる。「天下三分の計」(劉備が荊州と益州を領有し、劉備、曹操、孫権とで中国を大きく三分割する。そして孫権と結んで曹操に対抗し、天下に変事があった際、部下に荊州の軍勢を率いて宛・洛陽に向かわせ、劉備自身は益州の軍勢を率いて秦川に出撃することにより曹操を打倒し漢王朝を再興できる、というもの)を説き、曹操・孫権に対応できる勢力を目指す。数々の武器や道具を開発した発明家でもある。
張飛(ちょうひ)
167〜221年。
劉備三兄弟の三弟。劉備と関羽を兄と慕う血気盛んな豪傑。圧倒的な武力と雷鳴のような怒声で敵を震え上がらせる。
龐統(ほうとう)
178年〜213年。諸葛亮に誘われ劉備軍配下に。風采(ふうさい)は上がらぬが、その才は諸葛亮と比され、鳳雛(ほうすう)(鳳凰のひな。転じて、将来優れた人物になることが期待される少年。)と呼ばれた。
劉禅(りゅうぜん)
207年〜271年。劉備と甘夫人との間に生まれる。幼名は阿斗。17歳で劉備の後を継いで蜀の二代目皇帝となる。
曹豹(そうひょう)
陶謙死後、劉備の家臣となった武将。超飛と対立し、呂布を頼る。