ウィンザー城
イングランドの都市ウィンザーにある城。ロンドンから日帰りで十分行ける距離(バッキンガム宮殿から車で1時間ほど)にあり、毎年多くの観光客が訪れている。イギリス王室の所有で、女王エリザベス2世が週末に過ごす場所でもある。およそ45,000平方メートルの床面積を持ち、現存する城で人が住むものとしては最大のものである。
ロイヤルアスコット開催開催時には、エリザベス女王自ら、ウィンザー城から馬車に乗って臨席し、レース表彰式では女王自ら優勝馬関係者に優勝トロフィーを贈呈する。
女王が週末を過ごすためにここを訪れているときには王室旗が、平日などのいないときにはイギリス国旗がはためいている。
ウィンザー城
エリザベス女王の公邸の一つであるウィンザー城は、現在も使われている居城として最も古く、世界最大級のものです。
重厚な雰囲気をたたえるウィンザー城には、900年にわたる英国王室の歴史が凝縮されています。10.5ヘクタール(26エーカー)に及ぶ敷地内には、王宮の他に壮麗な礼拝堂もあるほか、多くの人々が従事する各種の作業場や住居なども含まれています。
華麗な公式諸間(ステート・アパートメント)は、レンブラント、ピーテル・パウル・ルーベンス、カナレット、トマス・ゲインズバラらの作品を始めとする王室コレクションからの珠玉の名画で飾られ、サー・アントニー・ヴァン・ダイク作の有名な三方から描いたチャールズ一世の肖像画もその中に含まれています。
10月から3月の期間は通常の公開部分に加え、ウィンザー城の中でも最も豪華絢爛に内装されたジョージ四世の私邸/準公式諸間(セミステート・ルーム)も見学することができます。
聖ジョージ礼拝堂は、英国のゴシック様式建築の最高峰の一つに数えられるものです。エドワード三世が1348年に制定したガーター勲位は、英国勲爵士の最高勲位ですが、その勲爵士団は聖ジョージ礼拝堂を精神的基盤としています。同礼拝堂内には、ヘンリー八世と三人目の后ジェーン・シーモア、チャールズ一世を含む10人の君主・后の墓があります。
またウィンザー城見学のハイライトの一つとして、世界的に有名なメアリー王妃の人形の家が挙げられます。
公式サイト: Windsor Castle
歴史
ウィンザー城はウィリアム1世によって建てられた。この城はモット・アンド・ベーリー形式の木造の城であり、現在のウィンザー城の中央部、円形の塔の部分に建てられたものであった。
当時の城の詳細はわかっていないが、本来は純粋に軍事的な用途の城であり、ロンドン防衛の一部を担っていた。
ヘンリー2世は木製の防壁を石造りにし、また初めて石造りのキープ(城の心臓部となる、中央の塔)を建設した。ヘンリー3世によって建設された西部の防壁はその一部が現在にも残っており、現存するこの城の最古のものである。
1350年より、城はエドワード3世によって一部を残して取り壊され、新しいものに再建された。またその後も建物が追加、改修されていった。
なおロイヤル・コレクションで、王室図書館にレオナルド・ダ・ヴィンチ手稿が蔵されている事でも著名である。