ストラスブール大聖堂
フランスのストラスブールに残る、赤砂岩を用いた、中世のゴシック様式を代表する教会建築。260年の時間をかけて建設され、建造当初のロマネスク様式も一部残っている。世界遺産「ストラスブール: ブラン・ディルからヌースタットのヨーロッパの都市景観」に登録されている。
ストラスブール大聖堂
ヨーロッパ世界の形成と発展
西ヨーロッパの中世文化
美術と文学
12世紀末ころから北フランスを中心におこったゴシック様式は、高い尖塔とリブ(肋骨)を利用した丸天井をもち、薄い壁とステンドグラスの広い窓によって、軽快さと垂直・上昇への志向を感じさせるのが特徴である。この様式は、13〜14世紀にかけて全ヨーロッパに波及するが、その背景には市民階級の成長にともなう都市の勃興があった。代表的な建築に、フランスのノートルダム大聖堂(アミアン)、ノートルダム大聖堂(ランス)、シャルトル大聖堂、ノートルダム大聖堂(パリ)、ドイツのケルン大聖堂、シュトラスブール大聖堂、フライブルク大聖堂、イギリスのカンタベリー大聖堂、ウェストミンスター寺院、イタリアのシエナ大聖堂、ミラノのドゥオーモなどの聖堂がある。
参考 詳説世界史研究
ギャラリー
ストラスブール大聖堂の天文時計は世界最大の天文時計の1つとされている。現在の時計は1838年から1843年に作られたもので、天文学的部分は非常に正確で、閏年や分点などさまざまな天文データを計算でき、単なる時計ではなく一種の複雑な計算機になっている。