オクタウィアヌス Octavianus B.C.63〜A.D.14
ローマ帝国初代皇帝(在位紀元前27年1月16日 - 紀元14年8月19日)。実質的な帝政を開始したローマの政治家。カエサルの姪の子で、養子となる。前31年アクティウムの海戦に勝利し、前27年元老院からアウグストゥスの称号を受けた。
オクタウィアヌス
実質的な帝政を開始したローマの政治家。カエサルの姪の子で、養子となる。前31年アクティウムの海戦に勝利し、前27年元老院からアウグストゥスの称号を受けた。
永遠の都ローマに平和をもたらした初代皇帝
マルクス・アントニウスとクレオパトラ7世に打ち勝ったカエサルの養子ガイウス・オクタウィアヌス。やがて元老院から「アウグストゥス(尊敬すべき人)」の称号を受け、皇帝となった。「私はローマを煉瓦の町として引き継ぎ大理石の都として残す」と宣言し、広場や神殿、公共施設を建設。人口120万人の国際都市ローマを造営したのだった。
だが彼自身は、皇帝の宮殿とはほど遠い質素な家に住んだ。その代わり、気前よくポケットマネーをばらまいて市民に食糧を配ったり、剣闘士競技会を開催するなどして、人々を喜ばせた。
軍縮や元老院の縮小など、今でいう行政改革に努めたばかりでなく、属州の管理とインフラ整備にも力を注いだ。帝国の領土は、エジプトからガリア地方、ユーフラテス川まで連なる広大なものとなっていた。40年以上も続いた彼の治世で帝国の基礎が築かれ「ローマの平和」と呼ばれる帝政時代が訪れたのであった。
アウグストゥスの権力と権威
- 制度上の権力
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- インペラートル(最高軍司令官)
- 属州総督命令権(前23年に拡大。全属州におよぶ。10年おきに延長)
- 執政官(前31年〜前23年連続)
- 護民官職権(前23年より毎年回数を加算)
- 戸口調査官職権?(人口調査をおこなう権限)
- 最高神官(前12年より)元老院首席
- 元首(プリンケプス・最高裁判権をもつ)
- 名誉・権威の称号
- アウグストゥス 国家の父 神ユリウスの子
- 栄誉の象徴
- アウグストゥスの4つの徳を称える黄金の楯、月桂冠の冠、カシワの葉の飾りが邸宅におかれる。(いずれも共和政期の国家に貢献した人物に与えられた名誉の飾り)
ユリウス・クラウディウス朝家系図
オクタウィアヌスが登場する作品
ROME[ローマ]
ROME[ローマ] 登場人物とあらすじ – 世界の歴史まっぷ
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同時代の人物
絹の衣服
すでに弥生時代に中国から絹織物が伝わって、日本でも絹織物の衣服が着用された。邪馬台国の女王卑弥呼(紀元前230年頃)も絹の服を身につけるなど、絹の衣服は当時の富裕層の衣服だった。