後期印象派 Post-Impressionism
19世紀末に出現した、印象派から影響を受けながらも、自分の心の中にある感覚や感受性を重視してさまざまな展開を見せた画家たちの総称。視覚だけにとどまらず、自然の根源的形態の把握につとめ、自己の感覚を重視して絵画を構成する手法をとった。セザンヌ、ゴーガン、ゴッホなど。
後期印象派
19世紀末に出現した、印象派から影響を受けながらも、自分の心の中にある感覚や感受性を重視してさまざまな展開を見せた画家たちの総称。
欧米における近代国民国家の発展
19世紀欧米の文化
美術と音楽
後期印象派
1889年のパリ万博における植民地展示もあって、ゴーガンは晩年にタヒチ(1847年フランス保護領となる)に移住し、「未開の地」タヒチに原始の美を求めて描き、「文明社会」を批判した。
印象派から発展したのが後期印象派 Post-Impressionism である。彼らは視覚だけにとどまらず、自然の根源的形態の把握につとめ、自己の感覚を重視して絵画を構成する手法をとった。セザンヌ Cézanne (1839〜1906, 「林檎のある静物」 ポール=セザンヌ)はその指導者で、ゆがんだかたちをも利用して自然のもつ本質を追求し、20世紀絵画に大きな影響を与えた。また同じ派には、晩年タヒチで生活したゴーガン Gauguin (1848〜1903, 「3人のタヒチ人」 ポール=ゴーギャン)や、強烈な色彩感覚をもちながら晩年に精神を病んだオランダのゴッホ Gogh (1853〜90, 「ひまわり」「はね橋」 フィンセント・ファン・ゴッホ)などがいる。