源氏物語柏木図屏風 土佐光起
源氏物語柏木図屏風(土佐光起画/WIKIMEDIA COMMONS)©Public Domain

土佐光起


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土佐光起 とさみつおき( A.D.1617〜A.D.1691)

江戸時代初期の画家。1654(承応3)年に久しく絶えていた宮廷の絵所預に任じられて土佐家を再興。細密な用筆と巧緻な彩色で古典的題材や花鳥を描いたが、江戸時代初期の趣向に合せ、探幽ら狩野派の画法を取入れたため、従来のやまと絵の伝統性は次第に失われ、形式化、装飾化が進んだ。『春秋花鳥図屏風』『厳島・松島図屏風』ほか。

土佐光起

江戸時代初期の画家。土佐光則の子。寛永11(1634)年、父光則と堺から京都へ移住。承応3(54)年に久しく絶えていた宮廷の絵所預に任じられて土佐家を再興し、内裏の障壁画制作にも参加。延宝9(81)年に子の光成に家職を譲り、仏門に入って常昭と号し、法橋、のち法眼位(85)に進んだ。細密な用筆と巧緻な彩色で古典的題材や花鳥を描いたが、江戸時代初期の趣向に合せ、探幽ら狩野派の画法を取入れたため、従来のやまと絵の伝統性は次第に失われ、形式化、装飾化が進んだ。主要作品『秋郊鳴鶉図』(光成との合作、東京国立博物館)、『北野天神縁起絵巻』(北野天満宮/重要文化財)、『厳島・松島図屏風』(徳川美術館/重要美術品)ほか。

参考 ブリタニカ国際大百科事典

幕藩体制の展開

元禄文化

元禄美術

元禄期の美術・建築

庭園後楽園(岡山)・後楽園(水戸藩邸)・六義園
絵画土佐光起春秋花鳥図屏風
住吉如慶東照宮縁起絵巻
住吉具慶洛中洛外図巻
尾形光琳紅白梅図屏風・燕子花図屏風
菱川師宣見返り美人図
建築東大寺大仏殿・善光寺本堂

絵画では、幕府や大名に抱えられた狩野派や朝廷絵師(絵所預えどころあずかり)の土佐派(大和絵系で土佐光起とさみつおき 〈1617〜91〉が再輿)、さらに土佐派からわかれた住吉派住吉如慶すみよしじょけい 〈1599〜1670〉・住吉具慶すみよしぐけい 〈1631〜1705〉 の父子)が支配層の保護を受けるなかで、安定した絵画作品を制作した。しかし、しだいに清新さに欠けていったことも否めない。

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ギャラリー

厳島・松島図屏風
厳島・松島図屏風(土佐光起筆/徳川美術館蔵)画像出典:徳川美術館
源氏物語柏木図屏風 土佐光起
源氏物語柏木図屏風(土佐光起画/WIKIMEDIA COMMONS)©Public Domain
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