サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂
ラヴェンナの中心から約8kmのクラッセに位置する聖堂。アマランスタ(東ゴート女王)の命によって、6世紀前半に2世紀後半または3世紀初期に使われた古代の埋葬地に建てられ、ラヴェンナの最初の司教のひとりである聖アポリナリス(Saint Apollinaris)がここに埋葬された。
初期のキリスト教建築の最も印象的なバシリカと言われ、現在も聖堂は元の建物の素晴らしさを保つ。 通路に沿って配置された大司教の古代大理石の石棺とその美しい多色のアプスのモザイクが有名で、世界遺産「ラヴェンナの初期キリスト教建築物群」に登録されている。
サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂
ビザンティン総督府として隆盛を誇った最盛期のラヴェンナを物語る遺構。
構造
身廊とそれを囲む側廊から成る標準的な3廊式バシリカ教会堂として建設された。身廊と側廊は12本の列柱によって仕切られており、その上の半円アーチが載る。聖堂全体の幅は約30m、奥行きは約55mである。
正面には今日、ポーティコ付きナルテクス(内陣前の廊下状の前室)が設けられているが、これは近年復元されたものである。創建当時はその外側にアトリウムがあった。
装飾
身廊部
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現存するモザイクは、アプスと勝利の門とよばれる壁面部分に限られている。半ドームの部分には預言者モーセと預言者エリヤに囲まれ、青い円形内に浮かぶ巨大な黄金の十字架があり、これを3匹の白い羊が画かれている。この羊はペテロ、ヨハネ、ヤコブを表現している。十字架の下には十字架に両手を挙げる聖アポリナリスの像が画かれ、それを12匹の羊が囲んでいる。その下には窓に挟まれてエクレシウス、ウルシキヌス、ウルスス、セウェルスといった歴代ラヴェンナ司教が画かれている。建設直後に装飾されたモザイクのオリジナル部分はこの範囲である。
窓部分の右端のアベル、メルキゼデク、アブラハムが神に犠牲を捧げる部分と、同じく窓左端にある司教レパラトゥスと皇帝コンスタンティノス4世の図像は、7世紀にレパラトゥスによって挿入されたものである。
アプス入口のアーチ壁面に画かれたモザイクは、6世紀に作成された棕櫚の木を除いて、さらに時代が下がる。最上段のキリストと四人の福音記者は9世紀に作成されているが、その下段にある右側イェルサレムから進み出る6匹の羊と左側ベツレヘムから進む6匹の羊のモザイクは12世紀末の作品と思われる。棕櫚の木の下に画かれている左側の大天使ミカエルと右側の大天使ガブリエルも同様に12世紀の作品である。
参考 Wikipedia
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