日清戦争
日清戦争 平壌の戦い (水野年方画/WIKIMEDIA COMMONS)©Public Domain

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日清戦争 A.D.1894〜A.D.1895
朝鮮支配をめぐる日本と清の戦争。壬午軍乱甲申政変をへて、清は朝鮮における優位を確保していた。しかし、甲午農民戦争を機に日清戦争が勃発すると、日本は陸海両面で清朝を圧倒した。この戦争で日本は国際的地位を高め、帝国主義国家への道を歩みはじめた。

日清戦争

朝鮮の支配権をめぐる日清両国の戦争。甲午農民戦争を契機に、日本の朝鮮政府に対する内政改革要求が清に拒否され、8月1日に宣戦布告。大本営(戦時の最高統帥機関)を広島におく。日本軍は優秀な軍事力で勝利を収めた。戦費は約2億円を要した。

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朝鮮支配をめぐる日本と清の戦争。壬午軍乱・甲申政変をへて、清は朝鮮における優位を確保していた。しかし、甲午農民戦争を機に日清戦争が勃発すると、日本は陸海両面で清朝を圧倒した。この戦争で日本は国際的地位を高め、帝国主義国家への道を歩みはじめた。

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アジア諸地域の動揺

東アジアの激動

甲午農民戦争と日清戦争

甲午農民戦争がおこると、朝鮮政府は清に軍隊の派遣を要請し、清軍が朝鮮に出動すると、これに対抗して日本もただちに出兵をおこなった。ここにいたって、反乱が日清両国の朝鮮侵略を招く危険性を察知した朝鮮政府と東学党は、6月に停戦協定(全州和議)を結んだ。事件を朝鮮半島における勢力挽回の好機と考えた日本政府は、清国に対して甲午農民戦争の日清両軍による徹底鎮圧を提案し、朝鮮政府には内政干渉的要求を突きつけるなど、事態の紛糾と拡大化に努めていった。

日清両軍による甲午農民戦争の徹底鎮圧の提案が清朝側に拒否されると、7月末、日本は清軍に奇襲攻撃をかけ、ここに日清戦争(1894〜95)が勃発した。戦いは9月の黄海海戦で清国海軍の主力北洋艦隊を壊滅させ、同じく9月の平壌ピョンヤンの戦いで清国陸軍を朝鮮から撤退させるなど、陸海ともに軍備の近代化で先行していた日本の圧勝に終わり、翌1895年4月、日本全権の伊藤博文(当時首相)・陸奥宗光(同外相)と清国全権李鴻章との間で下関条約が結ばれ、両国は講和した。その結果、以下の内容などが決定された。

  1. 朝鮮の独立(清は宗主国の立場を放棄)
  2. 日本への台湾・澎湖ほうこ諸島・遼東りょうとう半島割譲
  3. 賠償金2億テールの支払い
  4. 重慶じゅうけい杭州こうしゅう蘇州そしゅう沙市さし4港の新規開港と開港場での企業経営の承認
  5. 一方的最恵国待遇
日清戦争と三国干渉 三国干渉 甲午農民戦争 甲午農民戦争と日清戦争 甲午農民戦争と日清戦争地図
甲午農民戦争と日清戦争地図 ©世界の歴史まっぷ

このうち遼東半島はロシア・ドイツ・フランスの三国干渉により、清に変換された。

開港場における工業などの企業経営権は、このとき日本が列強にさきがけて獲得したものである(最恵国待遇により列強にもただちに追認された)。これにより日本や欧米列強の中国への資本輸出が本格化し、中国に対する経済的侵略がいっそう進行していった。

翌1896年には日清通商航海条約が結ばれ、清は関税自主権喪失と領事裁判権を承認した。

日清戦争の結果、日本は朝鮮半島から清の勢力を一掃して、大陸侵略への足場をきずいた。しかし同時にそれは極東での南下を推進するロシアと勢力圏を接することを意味し、新たにロシアとの深刻な対立をひきおこしていった。一方、それまで「眠れる獅子」としてその滞在的実力を恐れられていた清朝は、小国日本に惨敗したことでその弱体ぶりを暴露し、これより欧米列強と日本の中国侵略はいっそう激化していった。また、この敗戦によって洋務運動は最終的に挫折し、かわって敗戦の衝撃のなかから、清朝政治体制の変革を唱える変法運動がおこっていったのである。

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風刺画

日清戦争
巨人(清)に挑む武者(日本)(作者不詳/WIKIMEDIA COMMONS)©Public Domain
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漁夫の利 魚(朝鮮)を釣り上げようとする日本と中国(清)、横取りをたくらむロシア(ジョルジュ・ビゴー画/File:Coree.jpg – Wikimedia Commons)©Public Domain
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