楔形文字 cuneiform scripts
シュメール人がつくった文字。尖らせた葦筆や金属で粘土板に刻むため、字形が楔形となる。粘土板が焼かれると恒久的に文字が保存される。アラム文字が普及するまでオリエント世界で広く使用された。19世紀に解読された。
楔形文字
シュメール人がつくった文字。尖らせた葦筆や金属で粘土板に刻むため、字形が楔形となる。粘土板が焼かれると恒久的に文字が保存される。アラム文字が普及するまでオリエント世界で広く使用された。19世紀にドイツ人グローテフェントとイギリス人ローリンソンによって解読された。
文字のはじまり
その後の数百年で、楔形文字は刻書に簡便な字体へと変化していきました。粘土板の形状は、書かれた時代や記載内容、用途によって様々でした。粘土板だけでなく、石材や金属などにも利用されました。楔形文字は本来、シュメール語を記すための文字でしたが、後にアッカド語やエラム語、ヒッタイト語など古代オリエント各地の諸言語を記すのに採用されました。
オリエントと地中海世界
オリエントは人類文明発祥の地である。メソポタミアとエジプトでは、大規模な灌漑農耕に依拠する高度な都市文明が発達した。メソポタミアでは、周辺地域からセム語系やインド=ヨーロッパ語系の民族が相ついで侵入し、国家の興亡をくりかえした。文化的には、楔形文字や六十進法、太陰暦などが発達した。他方、ナイル川流域のエジプトは、地形から周辺民族の侵入は少なく、エジプト語系民族の文明が長期に渡り存続した。文化的には、神聖文字などの象形文字やパピルス(紙)、太陽暦などが発達した。